モスクワ大学 名誉博士モスクワ大学
名誉博士


創立者の名を冠した大学 モスクワ大学

画像:モスクワ大学創立者 ロモノーソフの像

モスクワ大学創立者 ロモノーソフの像

画像:コスイギン首相とクレムリン宮殿で会見(1974年9月)

コスイギン首相とクレムリン宮殿で会見(1974年9月)

1755年に創立されたモスクワ大学の正式名称は「M・V・ロモノーソフ記念モスクワ国立大学」。寒村に漁師の子として生まれ、苦学の末に第一級の科学者となった創立者、ロモノーソフの名を大学名に冠している。

1974年9月8日、池田大作先生はモスクワ大学の招へいを受け、ソビエト連邦(当時)を初訪問した。

池田先生のソ連訪問に対しては、批判が相次いだ。
「宗教者が何のために宗教否定の国へ行くのか」
池田先生は答えた。「そこに人間がいるからです」と。

ソ連初訪問の最終日、池田先生は、コスイギン首相と会見した。「なぜ宗教指導者を」という警戒の声のなか、モスクワ大学が池田先生を招へいすることを強く支持したのが首相だった。

席上、日ソ関係についても忌憚なく語りあい、ここから、多彩な文化・教育交流が始まった。

教育の交流

画像:モスクワ大学の学生と語り合う(1974年9月)

モスクワ大学の学生と語り合う(1974年9月)

画像:ホフロフ総長と会談(1974年9月)

ホフロフ総長と会談(1974年9月)

招へい先であるモスクワ大学では、学生の輪の中に飛び込み歓談した。

池田大作先生は尋ねた。「何のために学んでいますか?」

学生が即座に答えた。「社会の発展と人類の平和に貢献するためです」

初秋の庭園での語らいを通し、次代を託す青年たちへの期待が深まった。

池田先生はホフロフ総長とも「教育交流による平和」について、語り合った。

「わが創価大学は、モスクワ大学と比べれば、孫のような存在です。しかし21世紀には貴大学に匹敵する大学になって世界に貢献を、というのが私の夢です」(池田先生)

「創価大学には、全人類的価値を掲げる、素晴らしい『建学の精神』があります。だからこそ私たちは真剣におつき合いしたいのです」(ホフロフ総長)

名誉博士号授与式ならびに記念講演

画像:モスクワ大学総長室で行われた名誉博士号授与式(1975年5月)

モスクワ大学総長室で行われた名誉博士号授与式(1975年5月)

画像:モスクワ大学で記念講演をする池田先生(1975年5月)

モスクワ大学で記念講演をする池田先生(1975年5月)

1975年5月27日、第2回のソ連訪問。池田大作先生の平和・文化・教育運動に対し、モスクワ大学学術会議の決定により、名誉博士号の授与が行われた。

席上、ミュリューチン哲学部長が行動と業績を紹介。「一貫して池田会長は平和のために戦い、全ての国民間の平和協力を、文化・教育などの交流を基礎に進める」と主張。

さらに「最も注目を集めているのは人間に関する主張であり、会長は人間をヒューマニズムの立場からとらえ、新しい世界を建設するには、まず新しい人間をつくることが大事であるとしている」と述べた。

授与式の後、池田先生は「東西文化交流の新しい道」と題して講演を行った。講演で池田先生は、シルクロードを中心とした文化伝播を俯瞰。さらに現代社会は、人間と人間との交流、なかんずく心と心の交流が希薄である点を指摘。恒久平和のために、民族、体制、イデオロギーの壁を超えて、文化の全領域にわたる民衆という底流から交わり、東と西を「精神のシルクロード」で結ぶことを提唱した。

講演の後、ホフロフ総長は池田先生に語りかけた。
「そうです。その通りです。精神のシルクロードを通わせましょう」。総長の一言には、熱い共感が込められていた。

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