トリブバン大学 名誉文学博士トリブバン大学
名誉文学博士


世界の頂上 ネパール国

画像:ヒマラヤ山脈の威容

ヒマラヤ山脈の威容

画像:首都カトマンズの街並み

首都カトマンズの街並み

世界最高峰・エベレスト山(チョモランマ)が屹立する「世界の頂上」として東西約2500kmの大山脈を成すヒマラヤ。この山紫水明な南アジアの高地に、ネパール国はある。

ネパールには、二つの“偉大な峰”があるといわれる——。気高き“ヒマラヤの峰々”と、ルンビニ村で生まれたとされる“釈尊(釈迦)の精神”である。30以上の民族から成るネパールは、非同盟中立主義を国是とし、平和国家を志向している。

国立トリブバン大学は1959年、ネパール全土の大学を統合し創立されたネパール最高峰の学府である。ネパール近代化の父・トリブバン大王(1906~55)の名を冠し、学生数約15万人、教員5000人、全国に61のキャンパスをもつ。

95年10月31日、国立トリブバン大学、ネパール教育省、首都カトマンズ市の公式招へいにより、池田大作先生は、ネパール初訪問の第一歩をしるした。仏法者としてゆかりの深い釈尊生誕の地への訪問は、池田先生にとって51カ国目となる海外訪問であった。

ヒマラヤに輝く「教育と文化」の道

画像:グラスゴーシャキャ博士と初の会談(1992年11月)

グラスゴーシャキャ博士と初の会談(1992年11月)

画像:池田先生とトインビー博士の対談集 (邦題『21世紀への対話』)のネパール語版

池田先生とトインビー博士の対談集 (邦題『21世紀への対話』)のネパール語版

ネパール初訪問の翌日の11月1日、池田大作先生は同国のビレンドラ・ビール・ビクラム・シャハ・デヴ国王を表敬訪問した。ハーバード大学にも留学経験のある国王は、教育を重視し、ネパールの「教育改革」を推進した。

池田先生もまた、創価大学などの教育機関を設立し、教育を通じた国際交流に尽力。ネパール訪問に先立つ10月、トリブバン大学と創価大学は教育交流協定を調印した。

さらに、池田先生の訪問に合わせ、池田先生とイギリスの歴史家トインビー博士との対談集(邦題『21世紀への対話』)の「ネパール語版」が刊行。同書の監修者である仏教学者のS・B・シャキャ博士は「我々が抱えている、世界のすべての問題について網羅した本です」と池田先生に喜びを語った。

このほか、民主音楽協会(創立者=池田先生)が主催する「シルクロード音楽の旅」公演の一環として、1993年にネパール民族芸術団を招へいするなど、文化面でもネパールとの交流を深めている。

記念講演ならびに名誉文学博士号授与式

画像:名誉文学博士号を記念して講演(1995年11月)

名誉文学博士号を記念して講演(1995年11月)

画像:国立トリブバン大学学位記授与式(1995年11月)

国立トリブバン大学学位記授与式(1995年11月)

1995年11月3日、トリブバン大学・キルティプール・キャンパスにある記念ホールにて、日本人として初となる池田大作先生への名誉文学博士号の授与式が行われた。

同大学は、世界的に高名な識者、またネパールへの顕著な貢献のある人物への顕彰として「名誉文学博士号」を贈ることが伝統となっている。

名誉文学博士号の授与は、大学のみならず全国教育委員会で時間をかけ厳正に審査され、高い権威を誇る。

授与式前日の11月2日、池田先生は同大学の卒業式典に出席。名誉学位受章を記念し、釈尊の残した精神的遺産を現代社会に即して考察した「人間主義の最高峰を仰ぎて——現代に生きる釈尊」と題する講演を行い、大学関係者、仏教学者などから高い評価が寄せられた。

「池田会長のネパールに対するご貢献は計り知れません。ご講演をうかがって、釈尊の生まれた国にいる私たちこそ、仏教のことをもっと学ばなくてはと感じました」(S・B・マッラ教育学部長<当時>)

3日の授与式典では、約500人の列席者が見守る中、M・P・シャルマ学術部長が「池田氏は“人間相互の理解と尊敬に満ちた世界”を実現するために多大な貢献をしてこられた」と授章理由を述べ、ジョシ教育大臣が、「証書」を朗読。「国際的な友好・平和・教育活動への貢献」「哲学者・詩人・文化人としての卓越した業績」を顕彰するものであるとし、満場の拍手の中、池田先生に学位記を授与した。

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