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「孤立」を生まない社会づくり

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高齢化の中での独居者の増加、また一方でAIやソーシャル・メディアなどの発達により、人間と人間のコミュニケーションの機会が減ってきていると言われます。コミュニケーションがなくとも生活が成り立つようになっているのは一面便利だとは思いますが、そこには問題はないのでしょうか。

そのような課題について考えさせられる講演会が、先般行われました。

  

  

「幸福城部の大きな地域貢献」

2026年3月29日、新宿区の世界聖教会館において、摂南大学准教授の小池高史氏による講演会が開催されました。演題は「幸福城部の大きな地域貢献」。

  

同氏は2025年、第三文明社より『団地コミュニティと創価学会』を発刊。創価学会幸福城部(旧・団地部)員の活動に関するご自身の研究の一端を紹介しました。同氏はこれまで、こうしたテーマで学術論文なども発表されています。

講演では、団地住民の高齢化、町内会や自治会の担い手不足や負担の増加などの課題がある中で、率先して地域の人々とつながり続け、支え合う関係を築いている幸福城部員の存在は、日本社会でさらに重要性を増していると語りました。

増大する「孤立」

2017年の国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、例えばですが会話頻度が「2週間に1回以下」の割合が最も高いのは65歳以上の単身男性の15.0%で、続く65歳未満の単身男性は8.4%とのことです。さらに、この割合は年々上昇していると考えられます。

全国の団地地域は高齢化率が高いこともあり、今世紀に入ってから「孤独死」が度々問題になってきました。その根絶を目標に掲げるような団地自治会も少なくありません。

そうした中、多くの幸福城部員も、日頃から近隣住民に積極的に声をかけ、単に孤独死を防ぐにとどまらず、お互いが助け合い、また励まし合っていけるようなコミュニティづくりに率先してきました。

SDGsにも貢献

幸福城部員のこうした活動は、SDGsの達成に向けた貢献にもつながっていると考えられます。先般の講演の内容からも、目標3「すべての人に健康と福祉を」や、目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」に直結していることは明らかです。

  


また池田大作創価学会名誉会長は1995年に、当時の団地部に向けて「十項目の指針」を発表しています。これは、「小さな合衆国」である団地を、心と心が通い合う、理想の人間共同体とするための具体的な実践としてまとめたものです。信仰にかかわりなく、普遍的な内容となっています。

さらには、自然環境や多世代の共生にも配慮したものです。この十指針をすべて実践するならば、SDGsの目標の多くについて貢献をすることにもなります。

SDGsの進捗度合いの測定については、国レベルが基本でありつつ、一部の都市も積極的に行っています。日本では、2018年に実施した北九州市、富山市、北海道下川町を皮切りに、いくつかの都市が自主的に分析を行い発表しています。また研究所による全都道府県ごとの分析などがあります。

一方、団地レベルというのはまだ事例がありませんが、注目に値するケースもあるのではと考えられます。

まずはつながりの強化から

「孤立」というテーマは、SDGsの中で直接に扱われているわけではありません。しかし単純に想像してみれば、孤立者ばかりの社会では、SDGsの努力などは進まないことでしょう。

一方、孤立を生まないための具体的な実践となると、知らない人に声をかけたり、さらにはあえて訪問をしたりと、それなりにパワーを要する活動です。そのため、信仰がそれを後押しするケースもあると考えられます。幸福城部にはそうした事例が豊富にありますが、そこからの教訓を社会に発信することも、今後ますます重要になってくることでしょう。

  

この記事の取り組みは、以下の目標に寄与することを目指しています。

●目標3.すべての人に健康と福祉を
あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する。

●目標17.パートナーシップで目標を達成しよう
持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する。