アブエバ博士と池田大作先生の対談集『マリンロードの曙-共生の世紀を見つめて』

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池田大作先生がフィリピンの知識人と編んだ唯一の作品、ホセ・V・アブエバ博士との対談集『マリンロードの曙-共生の世紀を見つめて』を紹介します。

『マリンロードの曙――共生の世紀を見つめて』 ホセ・アブエバ 池田大作
『マリンロードの曙-共生の世紀を見つめて』(第三文明社)

  

アブエバ博士は池田先生と同い年で青年期に戦争の影響を強く受けながら、平和・教育分野で活躍してきた経歴をもつ、敬虔なカトリック教徒です。

アブエバ博士は国連大学で10年以上勤務し、うち8年間を東京で暮らした知日派として知られています。

母国の最高学府である国立フィリピン大学の第16代総長を歴任し、現在は自ら設立したカラヤアン大学の学長を務めています。

日本は歴史の教訓を忘れてはならない

アブエバ博士は16歳のときに、両親が日本軍によって惨殺されています。

池田先生は、「日本は貴国をはじめ、アジアの国々と長い交流の歴史がありながら、軍国主義の時代に、あまりにも残酷な悲劇を引き起こしてしまった」「日本はこの歴史の教訓を忘れず、アジアの人々から真に信頼される国となり、深い友好を結んでいけるよう、努力していかなければなりません」と率直に述べています。

一方でアブエバ博士は、「池田会長とお会いし、友情を結んできたこと自体が、両国の和解を象徴するもの」と応じ、「私の周りには、過去の悲劇を本当に悪かったと思い、フィリピンに手を差し伸べて、その真情を伝えてくれた日本人が二人います」と述べ、その一人こそ池田先生であると感謝の意をあらわしています。

同じアジアで生まれた同世代の二人から青年へのメッセージ

本書の話題は多岐にのぼりますが、大まかには「平和」「教育」「世界市民」をキーワードに、同じアジア地域で生まれた同世代の二人が、未来を担う青年に向け、熱いメッセージを残す語らいを繰り広げているのが特徴的です。

フィリピンに輝く「寛容」と「思いやりの心」を学ぶきっかけとなる一書です。

  

【対談者紹介】 ホセ・V・アブエバ(Jos Veloso Abueva)

1928年、フィリピン・セブ島生まれ。ニューヨーク市立大学、イェール大学客員教授などを経て、日本の国連大学本部で勤務。帰国後、フィリピン大学の総長として活躍した。退官後、カラヤアン大学を創立し初代学長に就任。

ノンキリング・フィリピン運動のリーダーとして、アジアの平和と教育の発展に尽力してきた。

著書に『ラモン・マグサイサイ』『グッド・ガバナンスのための憲法改正-議会政治の連邦共和国に向かって』など。

  

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