ヴァイツゼッカー博士と池田大作先生の対談集『地球革命への挑戦-人間と環境を語る』

2016.01.26

ドイツの環境学者、ヴァイツゼッカー博士と池田大作先生が環境問題について語り合った対談集『地球革命への挑戦-人間と環境を語る』を紹介します。

ヴァイツゼッカー博士と池田大作先生の対談集『地球革命への挑戦-人間と環境を語る』(潮出版社)
『地球革命への挑戦-人間と環境を語る』(潮出版社)

  

ヴァイツゼッカー博士は2012年から世界的に著名な民間シンクタンク、ローマクラブの共同代表を務めています。

「過去に目を閉ざす者は、現在に対しても盲目となる」という演説で有名な統一ドイツのリヒャルト・フォン・ヴァイツゼッカー初代大統領は、博士の叔父にあたります。

環境破壊の底流にあるものは人間の「貪欲」

本書は2014年に発刊され、2011年の東日本大震災における福島原発事故を受けて、「原発に依存しないエネルギー政策」という章も設けられています。

本書で、池田先生はローマクラブの最初のリポート『成長の限界』(1972年)について、「経済成長一辺倒の社会のあり方の限界を初めて提示し、消費文明の転換を訴えた試み」と紹介。一方で博士も、「今こそ、この書で提示された諸問題に、前向きな答えを出す時」と応じています。

また、池田先生はエネルギー政策は「単に一国の問題として捉えることなく、グローバルな視野で検討していく必要がある」と述べています。

環境破壊の底流にあるのは「貪欲」という名の人間の欲望の肥大化にほかならず、環境問題の根本的な解決のためには、人間社会の営みや人間の生き方そのものを見つめ直すことが重要であると指摘。それを受けて博士も、「貪欲」と対極にある「充足」こそが、成熟した文明の不可欠の要素であると強調。

これ以上エネルギーや水や鉱物を無駄に使わないと決め、そのことに満足して幸福を感じる「足るを知る」文化を再発見することこそ、資源浪費型社会から抜け出す道であることを示しています。

「自他共の幸福」を目指し持続可能な循環型社会へ

二人は、これからの人類が目指すべきは、「共存共栄」の価値観であり、「貪欲」という名の欲望に流されることなく、「自他共の幸福」という、より大きな目的へと昇華していく生き方が重要との認識で一致。またそれが持続可能な循環型社会への転換の原動力となるとも語ります。

仏法の叡智が地球的問題群の解決にどのように貢献できるか考える機会となる対談集です。

  

【対談者紹介】エルンスト・U・フォン・ヴァイツゼッカー(Ernst Ulrich von Weizsäcker)

環境学者。ローマクラブ共同会長。国連環境計画(UNEP)の「持続可能な資源管理に関する国際パネル」共同議長。

1993年、スイス生まれ。ドイツ・カッセル大学学長、国連科学技術センター所長、ヨーロッパ環境政策研究所所長、ヴッパータール気候・環境・エネルギー研究所初代所長、ドイツ連邦議会(下院)議員、同環境委員会議長などを歴任。

著作『ファクター4』(共著)は、資源消費抑制と経済発展を両立させる可能性を示して世界的な反響を呼ぶ。ヨーロッパ科学芸術アカデミー会員。ドイツ連邦環環境章、ドイツ連邦共和国功労勲章など多数の受賞がある。

  

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