「長所にならない短所はない」~池田先生の希望対話 Vol.1~

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池田先生は、未来を担う子どもたちに、数々の希望のメッセージを贈ってきました。
その一つが、『希望対話』です。今回は自らの少年時代を振り返りながら性格の悩みに答えます。

  

※書籍『希望対話』より抜粋


私も、どちらかといえば、内向的な少年だったと思う。もちろん友だちとも遊んだが、一人で本を読んだり、空を行く雲や、海の風と対話することが好きでした。

だから、大人になって、戸田先生の会社に入り、人と交渉する仕事をまかされた時は、本当に苦しんだ。言いにくいことも言わなければならないし、気むずかしい相手のところへ、何回も何回も足を運ばなければならない。

しかし、いやなことから逃げるのは「いさぎよくない」と思っていた。苦手なことだからこそ、「自分を鍛えるチャンスだ」と決めました。

「内気」がいけないのじゃない。「内気だから自分はダメなんだ」と思うことがいけないのです。

どんな「短所」であっても、「長所」にならない短所はないのです。

内気な人は深く考える。長所と短所は裏表です。一体なんです。

自信をもって、自分のよい面を伸ばしていけば、自然に欠点は隠れるものです。

たとえば、「短気」は、何をやっても速くて「スピーディー」だという長所にもなる。「おとなしい」性格は、「みんなの和をつくれる」長所にもなる。「感情の起伏が激しい」性格は、「情熱的」になる。「大ざっぱ」な性格は、よく出れば「大らか」になる。「神経質」な性格は、「こまやかな」心くばりにもなる。

性格が人生を決めるのではない。性格を、どう生かすかで決まる。つまり、「どう生きたか」という中身で決まるのです。

どんな性格であろうと、みんなは若いのだから、「もっともっとすばらしい自分」に向かって挑戦してもらいたい。

仏法では、「心は上手な絵描きのようなものだ」と教えています。自由自在に、理想的な「未来の自分」を、心の中に、デッサンし、肉づけをし、色をつけ、やがて「現実」のものにしていける。そういうすごい力が「心」にはあるのです。