「友だちをつくるには?」~池田先生の希望対話 Vol.4~

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池田先生は、未来を担う子どもたちに、数々の希望のメッセージを贈ってきました。
その一つが、『希望対話』です。
今回 紹介するテーマは、「友だちをつくるには?」です。

  

※書籍『希望対話』より抜粋


友人が多い人は幸せだ。「私には親友がいます」と言いきれる人は幸せだ。

でも、あせる必要はない。できれば、もっと肩の力を抜いて考えてほしい。「今度こそ」とか「つくらなくちゃ」と緊張すると、心も重くなってしまう。

自然でいいのです。「そのうち、自分にぴったりの友だちを見つけよう」「いつかすばらしい友だちができるから、その分、今はいないんだ」と思っていればいい。

そうして自分を立派に つくっていけばいいのです。自分を立派に成長させた分だけ、すばらしい友だちもできるものです。

「自分が誠実で変わらない」――これが友情のポイントです。

「相手が自分のことを思ってくれる」から友情なのではない。「自分が相手を思う」からこそ友情なのです。

相手の調子がいいときは友だちだが、相手の立場が悪くなると別れてしまう――これでは
友情とは言えない。むしろ相手が苦しい立場にいるときほど、自分だけはその人の味方になってあげる――その勇気が友情の心です。

友人というのは、あなたを映す「鏡」です。あなたが声をかければ、相手から声が返ってくる。そのときは、すぐに仲良くなれなくても、あなたの誠実さが、相手の命に、鏡のように映るのです。

竹は、一本一本が天に向かって、まっすぐ伸びている。ほかの竹に寄りかかったりしていない。ただし、地下の根っこの部分は、がっちりと、つながっているのです。

人間も同じです。一人一人が「自立」して、まっすぐ生きていく強さをもっている。でも、「心はつながっている」。それが友情です。

違う性格の人、考え方が違う人、いろんな人がいる。だから悩む。悩んだときには、「今、自分は 『人生の勉強』をしているのだ」と思えばいい。

生まれたばかりの魚の赤ちゃんだって、海の荒い波の中で、一生懸命に泳ぎながら、だんだん、たくましくなり、立派な大人になっていく。

人間も同じです。「人と人のつながり」という「人間の海」で、もまれてこそ強くなるのです。