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スウェーデンで戸田平和研究所が学術会議 「国連再設計」プロジェクトの一環

公開日:

ダグ・ハマーショルド財団と共催

  

戸田平和研究所のプロジェクト「国連の再設計」をテーマに開かれた学術会議。研究者や実務経験者らが一堂に会して議論を交わした(8月28日、スウェーデン・ウプサラで)


戸田記念国際平和研究所(スタイン・トネソン所長)とダグ・ハマーショルド財団(DHF)が共催する学術会議が2026年8月27、28の両日(現地時間)、スウェーデン・ウプサラで開かれ、研究者や国連での実務経験を持つ専門家らが参加した。
 
同研究所は、池田大作先生が恩師・戸田城聖先生の平和構想を継承し、1996年に創立。本年2月で開設30周年を迎えた。
 
DHFは、第2代国連事務総長ダグ・ハマーショルドの事績を顕彰して設立された独立系非政府財団。国連の掲げる基本的価値の実現に寄与するため、研究や政策提言、対話に取り組んでいる。
 
現在、国連は大国間の対立の激化や、安全保障理事会の機能不全などの諸問題に直面している。一方で、AI(人工知能)の国際的な規範形成をはじめ、一国だけでは対応できない課題も拡大している。
 
戸田平和研究所では、こうした世界が直面する課題に対する国連のあり方を巡り、本年、「国連の再設計」プロジェクトを立ち上げた。

  

学術会議の参加者が記念のカメラに納まった(同)


会議では、2027年に次期国連事務総長の任期が始まることを見据え、国連の実効性や正統性を高めるための具体的な政策を議論。侵略行為の抑止や安全保障理事会を超えた集団安全保障、国家主権を上回る問題へのガバナンス(統治)など、国連が抱える組織構造上の問題に対する7本の政策提言書を作成した。その精緻化へ向け、執筆者らが意見を交わした。
 
初日は、各提言書の執筆者が主要な提案を示し、内容と政策提言について検討した。
 
安保理の正統性や拒否権の行使を巡る課題に加え、安保理が機能しない場合に、国連総会などが、どのような役割を果たせるかを議論。紛争を未然に防ぐ取り組みを国連全体で強化する方策についても話し合った。
 
2日目は、7本の提言書を一つのシリーズとしてまとめるため、全体を貫く考え方を討議した。「国連の再設計」は「国連憲章」の全面改正を意味するのではなく、大国間の合意が難しい状況にあっても、国連が行動できる方策を提示するものであることを確認。国連総会や事務総長などが持つ既存の権限を最大限に活用する可能性について検討した。
 
また、グローバルサウス(新興・発展途上国)の視点等を明確に反映するとともに、大国や中堅国だけでなく、小国も政策形成の担い手と捉え、それぞれの利益や関心を考慮して提言を作成することの重要性が指摘された。
 
今後、執筆者は今回の会議での議論を踏まえて政策提言書を改稿し、本年秋の刊行を目指す。
 
なお、会議の成果は同研究所のウェブサイト等で、公開される予定である。