戸田平和研究所がオーストラリアでワークショップ 太平洋地域の気候変動巡り

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太平洋地域における気候変動を扱ったワークショップの参加者。多角的な議論が行われた(9月8日、キャンベラで)

  

戸田記念国際平和研究所(ケビン・クレメンツ所長)がオーストラリア国立大学太平洋研究所と共催したワークショップが2023年9月6日から8日にかけて、オーストラリアの首都キャンベラで開催された。

太平洋地域における気候変動の深刻な影響に焦点を当てたもの。同国をはじめ、ニュージーランド、フィジーなどの太平洋島しょ国から学識者や政府関係者、政策立案者らが集った。

オーストラリア外務貿易省のマシュー・フォックス氏(気候変動外交・開発財務部第1次官補)が開会の辞を述べた後、参加者が“人間は自然という生命体の一部であり、生命は相互に関わりあっている”という太平洋地域の「リレーショナリティー(多面的な関係性)」の概念を踏まえて議論した。

その中で、移住を余儀なくされたことによる生活・伝統・精神文化への影響や、個人の損失を考慮した政策などがテーマとなり、当事者の側に立った解決の方途を探った。

また、青年環境活動家3人のセッションでは、それぞれが自身の取り組みを紹介しつつ、活動をさらに次世代につなぐ決意を語った。