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マレーシア国際イスラム大学のISTACで宗教間交流行事

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原田会長が招へいを受け記念講演

  

交流行事には国際イスラム大学の研究者をはじめ、大使館関係者、マレーシア創価学会のメンバーらも参加した。終了後、記念のカメラに納まった(23日、ISTACで)


マレーシア国際イスラム大学国際イスラム思想・文明研究所(ISTAC)主催の宗教間交流行事が2025年8月23日、マレーシア・クアラルンプールの同研究所で開かれた。招へいを受けた原田会長をはじめ、谷川SGI(創価学会インタナショナル)理事長、永石総合女性部長らが出席。原田会長が「曇りなき眼で開く 人間主義の連帯――池田大作先生の『如実知見』」と題して記念講演を行った。
 
訪問団は、同大学のダト・オスマン・バカール学長代理として出席したモハメド・アスラム・ビーン・モハメド・ハニーフ副学長、ISTACのハジザン・ビン・マッド・ヌーン所長、ISTAC前研究部長のヌルル・アイン・ノーマン博士らと会談した。

  

交流行事を記念して発刊された小冊子。ISTACが1月に開催した第2回「池田大作先生記念講演会」の内容が収録されている


人口約3400万人のマレーシアはイスラム教を国教とし、6割以上の人々がムスリムでありながら、華人らが他の宗教を実践する権利も保障する寛容な国である。
 
ISTACは、イスラムの教えや歴史などを探究し、国内外に発信する国際的な研究機関である。
 
交流行事は、平和と異文化理解におけるSGIの貢献をたたえるとともに、仏教とイスラム教の相互理解の促進、双方の対話による知的遺産を未来へ引き継ぐことを目指して行われた。
 
「今回の交流は小さな出来事に見えるかもしれません。しかし、人類の幸福と世界平和の実現に向けた大きな一歩であり、新たな歴史をつくる一ページです」――交流行事の責任者を務めたヌルル・アイン博士は、本行事に臨む思いを弾む声で語った。

  

荘厳なISTACの建物。これはイスラム建築の最高傑作とされるスペインのアルハンブラ宮殿に着想を得て建てられた

  

ISTACのメインホールで行われた交流行事。原田会長の講演をはじめ行事の模様は、インターネットでもライブ配信された(23日、ISTACで)


行事では、ハジザン所長が紛争や気候変動、社会の分断などの課題が増大する現代にあって、生命の尊厳、連帯の価値といった互いの宗教に共通する価値観を確認し合うことの意義は、かつてないほど大きくなっていると訴えた。
 
次いで、モハメド・アスラム副学長がバカール学長のメッセージを代読。学長は、対話は単なる相違点の調整ではなく智慧の統合であり、その営みは人々の心を結び、文明の繁栄につながると強調。平和と対話、人間の尊厳を育むために生涯をささげた池田博士の歩みに、深い感銘を受けていると述べた。
 
続いて、原田会長が、池田先生の人間主義の理念と行動を巡って講演した。これは、文明の再生や宗教間の調和等をテーマに、世界の思想家や学者、文化人、指導者らと語り合い、知見を共有することを目指してISTACが行う「世界教授講演会」の第34回。2022年3月には、日本から安倍晋三元首相が同講演会に招かれ話している。
 
会長は逐次通訳を含め約45分にわたって講演し、聴講者から万雷の拍手が起こった。
 
講評に立ったアミラ・アワン博士は、会長の講演に深い共感を寄せ、イスラム教の視座から、生命尊厳や人間革命の哲理など、仏教との共通点について話した。

  

交流行事に先立ち、マレーシア国際イスラム大学のモハメド・アスラム副学長(左奥から2人目)とISTACのハジザン所長(左奥)が学会訪問団と和やかに(23日、ISTACで)


原田会長は、講演の前後でモハメド・アスラム副学長、ハジザン所長らと会談。恒久平和を目指した宗教間対話の重要性や仏教の歩み、1988年の池田先生のマレーシア訪問時のエピソードなど多岐にわたって語り合った。

  

交流行事にはマレーシア創価学会の友も参加。多民族国家の中で、宗教や民族の垣根を超えて友情を広げている

  

原田会長の講演はこちら