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トインビー博士と池田先生の対談集のドイツ語版が発刊

公開日:

ドイツ・ヘルダー出版社から

  

発刊されたトインビー博士と池田先生の対談集のドイツ語版

20世紀を代表するイギリスの歴史学者アーノルド・J・トインビー博士と池田大作先生の対談集『21世紀への対話』のドイツ語版(ドイツ語版タイトル『生への選択』)が、ドイツのヘルダー出版社から発刊された。
 
同社からはこれまでドイツ語版の御書や、池田先生と識者の対談集が出版されている。
 
今回のドイツ語版は1982年に他社から発刊されて以来、待望の復刊となる。

  

対談の最終日、トインビー博士㊨と池田先生が握手を交わす(1973年5月19日、ロンドン市内の博士の自宅で)


トインビー博士と池田先生の語らいは、博士からの強い要望によって実現。72年5月5日、ロンドンにある博士の自宅で始まった。
 
二つの世界大戦の戦場となった欧州は当時もなお、米国とソ連を中心とした冷戦の舞台となり、分断の渦中にあった。
 
その中で行われた博士と先生による“東西の英知”の語らいは、人間という存在を根源的に掘り下げ、宗教や科学、政治、軍縮など多岐にわたって、人類が生存を選択するための真剣な意見が交わされた。
 
2人の対談は翌73年にも行われ、合計で約40時間に及んだ。
 
同年の対談最終日(5月19日)のこと。イギリスのテレビでは対立する陣営同士のソ連首脳と西ドイツ首相の会見を報じていた。
 
博士は、その報道に触れながら先生に語りかけた。「私たちの対談は地味かもしれません。しかし、私たちの語らいは、後世の人類のためのものです。このような対話こそが、永遠の平和の道をつくるのです」。そして、先生を見送る際に博士は“人類を結束させるための対話を”と伝えた。
 
博士の言葉を胸に先生は、多くの指導者や識者と会い、世界を結ぶ対話を貫いた。
 
2人の語らいは半世紀を経た今もなお、未来を照らす羅針盤として世界中の人々に読み継がれている。
 
今回のドイツ語版の発刊は、今も新たな分断と対立に直面する欧州の人々に平和への英知を贈るものになるに違いない。