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イタリア ローマで宗教間の国際会議 学会代表が出席、分科会で発表 世界50カ国の参加者と共に

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聖エジディオ共同体が主催する宗教間の国際会議。開幕式ではイタリアのマッタレッラ大統領ら来賓があいさつした(26日、ローマで)


イタリアの首都ローマで、カトリック系の信徒団体である聖エジディオ共同体が主催する国際会議「平和への果敢な挑戦」が開催。開幕式が2025年10月26日(現地時間)、同国のマッタレッラ大統領らが出席して行われた。同会議には、世界50カ国から集ったキリスト教、イスラム、仏教、ユダヤ教、ヒンズー教などの関係者と共に、創価学会の代表も参加している。

ローマにあるバチカン市国は、カトリック教会の中心地。今年はカトリックの「聖年」と呼ばれる年に当たり、首都全体が世界中から訪れる人々の活気であふれている。
 
聖エジディオ共同体は、ローマに本部を置くカトリック系の信徒団体である。1968年の創設以来、貧困者の支援や紛争調停など、国際的な社会貢献活動に取り組んでいる。創価学会は10年以上にわたって、宗教間対話や平和への活動を共にしてきた。
 
同共同体が主催する宗教間の国際会議は、今年で39回目を数えた。今回のテーマは「平和への果敢な挑戦」。争いの絶えない現代の世界にあって、分断や対立とは異なる「人間の道」としての対話――その道こそが平和を可能にするとの信念に連なり、世界50カ国からキリスト教、イスラム、仏教、ユダヤ教、ヒンズー教などの関係者ら約1万人が集った。
 
2023年(ドイツ・ベルリン)と24年(フランス・パリ)に続く3度目の参加となった学会からは、寺崎副会長、欧州SGI(創価学会インタナショナル)のハラップ共同議長、イタリア創価学会のアプレア会長ら派遣団が参加。諸行事やその合間に各宗派の参加者らと平和への活発な語らいを広げている。

  

多くの人でにぎわうカトリックの中心地・バチカン市国(26日)


26日に行われた開幕式では、聖エジディオ共同体創設者のアンドレア・リッカルディ氏が、対話とは他者と共に生きる意思であり、共通の未来を見いだす営みであると述べ、武力の時代を対話と協調の時代へと転換するのが宗教の役割であると訴えた。イタリア共和国のマッタレッラ大統領、ベルギーのマチルド王妃、ローマ市のグアルティエーリ市長、イスラム指導者アフマド・アル・タイーブ師、イタリア司教協議会会長のマッテオ・ズッピ枢機卿らがあいさつし、広島で被爆した近藤さんが証言を行った。
 
続く27、28の両日には、会議の関連行事である分科会を、核兵器廃絶、難民問題、AI(人工知能)、地中海地域の危機など22のテーマで開催。そのうち、死刑制度廃止を巡る分科会(28日)では、派遣団を代表して、イタリア創価学会のエンザ・ペレキア氏(ピサ大学教授)が登壇することになっている。