戸田平和研究所がネパールでワークショップ

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南アジアの核リスク管理を巡り

南アジアにおける核兵器使用のリスク管理などを巡って意見を交わした、戸田記念国際平和研究所のワークショップ(2022年11月24日、ネパールの首都カトマンズで)


戸田記念国際平和研究所(ケビン・クレメンツ所長)がアジア太平洋核不拡散・核軍縮リーダーシップ・ネットワーク(APLN)と共催したワークショップが2022年11月23日から25日にかけて、ネパールの首都カトマンズで開かれた。

核兵器を保有する中国、インド、パキスタンが互いに国境を接する南アジア地域にあって、3国間の信頼を醸成し、核兵器使用の可能性を低減させる方途を探るもの。

3日間にわたったワークショップには、中国、インド、パキスタンのほかアメリカやオーストリア、日本、ネパールなど世界の学識者や外交・国連関係者らが参加。核軍備管理・軍縮の展望、リスク管理のための地域的枠組みなどを巡って活発に意見が交わされた。

その中で、核兵器の非人道性に関する教育や、若い世代を中心とした議論の重要性を確認。また、対話の推進によって3国が「核兵器の先制不使用」の原則を共に基本方針として掲げることを目指すとともに、そこから範囲を広げ、核兵器を保有する全ての国が同じ方針を堅持できるよう議論を活性化させていくことで見解の一致を見た。