国連の気候変動対策会議「COP28」がUAEで開幕 SGIが市民社会の一員として参加

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気候変動対策の国連の会議「COP28(国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議)」が2023年11月30日午後2時(現地時間)から、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで始まった。これには各国政府の代表をはじめ自治体、企業、学者、NGOなどと共に、SGI(創価学会インタナショナル)の代表が出席。12月12日までの会期中、各種行事を開催する予定となっている。また11月30日午後4時からは、FBO(信仰を基盤とした団体)による宗教間対話集会が市内で行われた。

  

COP28の開幕式。スルタン・ジャベル議長があいさつした(11月30日、アラブ首長国連邦のドバイで)

  

今夏、世界の平均気温が観測史上最高を記録し、“地球沸騰化”が叫ばれるほど危機感が高まる気候変動。198の締約国・機関が一堂に会するCOPの議論の行方は、一段と注目されている。開幕式でスルタン・ジャベル議長は、危機打開に向け一刻の猶予も許されず、皆が協働する以外に道はないと強調。対策強化に向けた各国の協調を呼びかけた。
 
近年の科学の研究成果を踏まえ、気候変動対策の焦点は、産業革命前と比べて世界の平均気温の上昇幅を「1・5度以内」に抑えることに置かれている。そのためには、温暖化につながる「温室効果ガス」の排出量を現在よりも劇的に減らすことが欠かせない。しかし現時点の各国の取り組みでは圧倒的に不十分であることが明らかなことから、国際社会が排出量削減を加速できるかどうかが最大の焦点になっている。
 
こうした中、今回のCOPでは、世界の温暖化対策の進捗状況を評価する「グローバル・ストックテイク」が初めて実施される。2035年に向けた世界全体の削減目標の議論が本格化することに合わせて現在の達成度を確認し進捗を明らかにすることで、各国の削減目標強化につながると期待されている。
 
SGIは期間中、COPで初めて設置される信仰をテーマにしたパビリオンで関連行事を開催するほか、諸宗教の代表と協働してのイベントや、青年や宗教者の役割、気候災害への対応などのテーマで国際社会の議論に参画し、取り組みを後押ししていく。