2024.10.04
南米最古の名門学府・ペルー国立サンマルコス大学で池田先生の初訪問50周年記念行事
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ルフネル総長、SGI訪問団が出席
池田大作先生が南米最古の名門学府・ペルーの国立サンマルコス大学を初訪問して、2024年で50周年。先生に二つの名誉学術称号を授与した同大学と創価大学の交流が始まって半世紀になる。
この節目を祝賀する記念行事が2024年9月19日午後(現地時間)、首都リマの国立サンマルコス大学で行われ、ジェリ・ラモン・ルフネル総長はじめ同大学関係者と共に、谷川SGI(創価学会インタナショナル)副会長(創大常任顧問)らペルー訪問団、ペルーSGIの代表が出席。両大学のさらなる友好交流を約し合った。
創立は1551年。南米最古の伝統と格式を誇る知性の殿堂として知られ、ペルーの歴代大統領やノーベル文学賞作家をはじめ、多くの優れた人材を各界に送り出してきた。
池田先生が初めて訪れたのは、2度目のペルー訪問となった1974年3月。ファン・デ・ディオス・ゲバラ総長(当時)の招へいによるものだった。
創価大学との交流開始から半世紀 総長「今日より明日へ共に努力を」
訪問団の谷川SGI副会長らは、メインキャンパスにルフネル総長を表敬。カルロス・カブレラ・カランサ副総長と共に一行を歓迎した総長は、473年の歴史を有するサンマルコス大学で初の女性総長である。公認会計士・弁護士でもあり、ラテンアメリカ・カリブ海地域大学連合のアンデス地域副会長などの要職を務める。
開会に先立つ総長室での懇談では、先生の同大学訪問の足跡や創価教育の広がりなどが話題に。その後、大学審議会室に移動して記念行事が執り行われた。
大学関係者、ペルーSGIの代表が見守る中、谷川SGI副会長があいさつ。池田先生の志を継ぎ、「人間教育」で結ばれた両大学の交流を一段と推進したいと述べると、総長は真剣なまなざしで強く深くうなずいた。
続いて総長が、幼稚園から大学までの一貫教育の大道を開いた先生の偉業を称賛。池田博士の信念に連なり、次の50年を目指して今日より明日へ、共に責任をもって努力を重ねていきたいと語った。
終了後、総長は「今日は新たな出発の記念日になりました」と、にこやかに。そして、こう言葉を継いだ。
「両大学の発展は、それぞれの国のみならず、世界の発展につながる――そう確信します。何より、そうした“より良い夢”を持って前進できることをうれしく思います」
席上、両大学のバッジ交換等が行われた。
◆サンマルコス大学と池田先生
池田先生がサンマルコス大学を初訪問した1974年当時、世界は学生運動の渦中にあった。
同大学のメインキャンパスではデモ行進が行われ、壁という壁にペンキで過激な言葉が書き殴られていた。とても立ち入れる状態ではなく、リマ市内の大学事務局が先生の表敬先となった。
創価大学が開学したのは、その3年前。日本でも大学紛争の嵐が吹き荒れていた時期である。
先生は「学生第一」を掲げて創立した創大の建学の精神を踏まえつつ、ゲバラ総長らと「新しい大学像」「教授と学生の断絶」などを巡り、白熱の議論を交わした。
総長は先生が示した「教育国連」や「世界大学総長会議」などの構想に深く賛同。「その構想が実現するならば、大学の諸問題の解決はもちろん、教育の振興へ、人類全ての英知を結集していくことができます」と声を弾ませた。
この時、固く結ばれた2人の友情の絆が源流となり、両大学の交流が始まる。
そして81年4月、総長はポンス・ムッソ新総長と共に来日し、東京・創価学園の入学式の席上、サンマルコス大学にとって日本人初となる「名誉教授」称号を、先生に贈ったのである。
84年2月、先生はペルーの空港でゲバラ前総長夫妻、ムッソ総長らの出迎えを受けた。その翌日、同大学で図書贈呈式を行う。
「切り開かれた交流の道は、何度も歩き、踏み固めることによって、大道となっていく」(小説『新・人間革命』第30巻〈下〉「誓願」の章)――それが先生の信念であった。
同大学は2017年8月、名誉教授に続く最高栄誉として、先生に「名誉博士号」を授与。その際、創大との間に学術交流協定を締結した。
翌18年には、サンマルコス・アジア研究所に池田思想の研究グループを発足。その成果をまとめた研究書『池田大作の献身的人間主義――その生涯と功績にささぐ』を21年に発刊している。