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戸田研究所の平和構築巡る学術会議 東京とスイスで開催

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戸田記念国際平和研究所(東京・新宿区)が主催する学術会議が国内外で開かれた。

北東アジアの平和と安全保障を巡る会議は2025年2月11、12の両日、同研究所で行われた。

アメリカや中国、日本、オーストラリアなどから研究者が出席。米国と中国の緊張を和らげ、アジア太平洋地域での武力紛争を回避する方途を探究した。

報復の脅威によって侵略を防ぐ「抑止戦略」の問題点を踏まえ、将来の自国の行動を約束する「安心供与」の政策が米中の関係改善につながると議論され、その一つとして核兵器の先制不使用の宣言が重要であると指摘された。同研究所のケビン・クレメンツ所長があいさつした。
 
また、同研究所とスイスのジュネーブ国際・開発研究大学院の紛争・開発・平和構築研究センター(CCDP)によるワークショップは1月30、31の両日、ジュネーブのCCDPで開催。国連大学や国連軍縮研究所、国際NGO団体などの学識者らが参加した。

ここでは、2024年9月に国連で行われた「未来サミット」と、その成果文書である「未来のための協定」の意義を確認しつつ、より広範な国際平和と安全保障を推進するための取り組みを議論。女性が平和に果たす役割や、気候変動と紛争の関連性などについて意見が交わされ、多角的な視点で課題解決を模索する重要性が語られた。また「ストーリーテリング(語り聞かせ)」などを活用し、紛争を防止する可能性についても話し合った。

戸田平和研究所の上級研究員で、CCDPのディレクターを務めるキース・クラウス氏が議論を総括した。