このページの本文へ移動

本文ここから

カザフスタンで第8回世界宗教会議 現代社会における信仰の役割を巡って

公開日:

約60カ国から諸宗教、国際機関などが参加 創価学会の代表が分科会で進行役


第8回「世界伝統宗教リーダー会議」が2025年9月17、18の両日(現地時間)、カザフスタン共和国の首都アスタナで開催された。約60カ国から、キリスト教、イスラム教、仏教、ヒンズー教、ユダヤ教等の宗教・宗派の代表をはじめ、国際機関、各国外交団の代表らが参加。仏教団体の代表として創価学会が招へいを受け、学会本部国際渉外局の長岡局長をはじめとする派遣団が出席した。

  

「世界伝統宗教リーダー会議」の開幕式。招待された学会の代表が出席した(17日、カザフスタンの首都アスタナで)


「世界伝統宗教リーダー会議」は、「対話を通して共存のモデルを構築したい」との趣旨で、カザフスタン政府の主催で2003年から行われてきた。学会は第6回(18年)と第7回(22年)の会議にも招待されている。

今回のテーマは「諸宗教の対話‥未来へのシナジー(相乗効果)」。17日の開幕式では、カザフスタンのトカエフ大統領がスピーチし、世界の各地で紛争や気候変動による災害が起こり、先の見えない不安が広がる中で、世界の宗教者が一堂に会して連帯を深める機会は重要であると強調。さらに、同会議において青年宗教リーダーフォーラムが開かれることに触れ、宗教が青年の旺盛なる信仰心に応えていくことが必要であると訴えた。

諸宗教の代表らがあいさつし、ローマ教皇レオ14世のメッセージ、グテーレス国連事務総長のビデオメッセージが紹介された。

学会の派遣団は同日夜、会議の議長であるマウレン・アシンバエフ上院議長と言葉を交わし、長岡局長が招待への謝意を表明。同上院議長は「会議における創価学会の貢献に感謝します」と語った。

2日目となる18日には「デジタルリアリティーと人工知能の時代における精神的な価値」と題する分科会が行われ、長岡局長が進行役を務めた。ケニアの宗教間連盟議長やシンガポールの宗教間機構の理事長ら9人が発言。“人工知能を使う人間自体の主体性の確立のために宗教が必要である”などの論点が話題に上がった。

  

学会本部国際渉外局の長岡局長が進行・発言した分科会。科学技術の発達する社会における宗教の役割について語り合った(18日、カザフスタンの首都アスタナで)


長岡局長も発言し、池田大作先生の2004年の平和提言を紹介しつつ、科学技術の発達に伴い、使う人間が技術に依存するのではなく、技術を使う主体者としての資質と倫理観を培うことが重要であると述べた。

会議の前後で学会の派遣団は、精力的に関係者と交流した。会議運営の事務局である「国際宗教間・宗派間対話センター」のグルサナ・コジャバイ理事長との会見(16日)で、同理事長は「創価学会は核兵器廃絶運動などの国際的な平和活動を幅広く展開している」と評価し、今後も共に平和構築に貢献したいと述べた。

カザフスタン政府文化・情報省「宗教委員会」のマクサット・ラマンクロフ副委員長との会見(同日)で副委員長は、宗教間・宗派間対話は、われわれにとって重要な取り組みの一つであると強調し、国際的な宗教間対話をさらに促進したいと語った。

また、派遣団はカザフスタンの「アスタナ・タイムズ」紙と国営テレビ放送のインタビューに応じ、池田先生の人間主義思想が同国内外に広く紹介された。アスタナ市内の「カザフ地理協会」本部を表敬(19日)した際には、アイゲリム・ムサガジノワ理事長らと和やかに交流した。