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世界最大のイスラム国家・インドネシアで「文明の対話」展 池田先生とワヒド元大統領の精神を継承

公開日:

東南アジア屈指の国立モスクを会場に

  


インドネシアの首都ジャカルタにあるイスラム礼拝堂イスティクラル・モスクで2025年10月1日、「文明の対話」展が開幕した(主催=グスドゥリアン・ネットワーク、インドネシア創価学会、協賛=インドネシア大学など)。
 
開幕式には、寺崎副会長をはじめとする創価学会訪問団が、インドネシア宗教省を管轄するプラティクノ人間開発・文化担当調整大臣、アブドゥルラフマン・ワヒド元大統領のシンタ・ヌリヤ夫人、インドネシア大学のグミラル元学長らと共に出席した。

  

インドネシア「文明の対話」展の開幕式。プラティクノ人間開発・文化担当調整大臣(後列右から6人目)、ワヒド元大統領のシンタ・ヌリヤ夫人(前列右)らが祝福した(ジャカルタのイスティクラル・モスクで)


世界最大のイスラム人口を擁する同国の国立モスクを会場に、ワヒド元大統領と池田大作先生の精神の継承を目的とした同展。両者の対談集『平和の哲学 寛容の智慧――イスラムと仏教の語らい』をもとに構成され、元大統領の四女で社会活動家のイナヤ・ワヒド氏が実行委員長を務めた。

  

会場の「イスティクラル・モスク」。首都ジャカルタの中心部に立つ

イスラムと仏教の語らいを体感
人間開発担当調整大臣、元大統領夫人らが出席


静寂の中に、祈りの声が響き渡る――。
 
「イスティクラル・モスク」で行われた「文明の対話」展の開幕式では、イスラム、プロテスタント、創価学会、カトリック、ヒンズー、儒教――六つの宗教の代表者が並び立ち、それぞれが平和への祈りを捧げた。

  

イスティクラル・モスクの礼拝堂。そのすぐ隣の大廊下が、展示会場として活用された


その象徴的な光景を前に、プラティクノ人間開発・文化担当調整大臣は語った。
 
「世界では対立が激化し、ののしり合う言葉が飛び交う。いつでも、誰とでもつながれる時代なのに、若者の心は深い悩みを抱えている。だからこそ、信仰や立場を超えた友情が必要なのです」

  

展示会場は「家の玄関」「応接間」「書斎」「対話の間」「アクティビティルーム」の五つのゾーンから構成されている

テーマは「友情の家」


展示のもとになったのは池田先生とワヒド元大統領の対談集である。二人の信念に強く共鳴したインドネシアのクリエーターらは、繰り返し議論を重ね、「友情の家」というテーマにたどり着いた。
 
モスク内の大廊下に「家」を模した展示施設が設けられ、部屋ごとに趣向を凝らした展示が来場者を迎える。二人の出会いから始まる“友情”の軌跡をたどり、最後には一人一人が平和への決意を書き残す。イスラムと仏教の語らいを体感する構成となっている。
 
対談集の末尾で、池田先生は呼びかけた。
 
「現代の世界で私たちに求められる対話とは、たとえ希望や理想の光を失うような苦難の夜があっても、互いの足元を照らし合い、ともに手をとって前に一歩を踏み出すための灯りとなる」
 
その言葉が、ジャカルタの空の下で新たな光となり、次世代へと受け継がれていた。

  

展示を見る来場者たち。会場に入ると、最初に出迎えるのは、池田先生とワヒド元大統領の生い立ちを描いたアニメーション。今回の展示のために特別に制作された

  

モスクの礼拝者が足を止め、展示に見入る

  

対談集の表紙をモチーフに制作されたパズルで遊ぶ親子

  

琴と伝統楽器コリンタン(木琴)による記念演奏。温かな音色で会場を包んだ