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政府間機関「国際対話センター」主催の欧州政策対話フォーラム SGI代表が全体会で発表

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宗教間・文明間対話の促進に取り組む政府間機関「国際対話センター」(KAICIID)が主催する第6回「欧州政策対話フォーラム」が2025年11月11日から13日まで(現地時間、以下同)、スイスのジュネーブで行われた。

これには諸宗教の代表や政策立案者、自治体などの公共部門の責任者らと共に、SGI(創価学会インタナショナル)の代表が出席した。

主催団体である「国際対話センター」は、紛争の予防と解決を目指して2012年、サウジアラビア、オーストリア、スペインの3カ国によって創設された。19年からは欧州各界の有識者らを招いて政策対話フォーラムを開催し、不平等に対処し社会の包摂性を高める上で、宗教間・文明間協力が果たす可能性を探究してきた。

今回のフォーラムでは、欧州における社会的結束と気候正義の促進に焦点を当て、気候変動が深刻化する中で平和的共存と地球環境への配慮の基盤を回復するために、宗教の価値観や原則がいかに貢献し得るかが議論された。

  

欧州政策対話フォーラムの全体会でSGI国連事務所のプラマー氏(右から2人目)が登壇(11月12日、スイスのジュネーブで)


12日には「不平等がもたらす隠れた損失」をテーマにした全体会が開催。国際労働機関やスペインの州政府移民難民局の代表らと共に、SGI国連事務所のルーシー・プラマー氏が登壇した。

氏は教育・雇用・政治参画等における格差の拡大が、若者の精神的危機を助長している現状を指摘。現代に求められる信仰の重要な役割は、若者に希望と目的意識を育む点にあると述べた。さらに、欧州SGIの青年部の活動を紹介し、青年世代による国境を超えた草の根の活動は社会の分断に対抗する力になると言及した。

また、自らの行動の変革が環境の変化の出発点であると教える人間革命の理念は、無力感を抱く若者にとって大きな励みになると強調。若者がプラスの変化を起こすことができると信じ、その力を皆で育んでいくことで社会の変革につながっていくと訴えた。

  

政府間機関「国際対話センター」が主催したフォーラムには100人あまりが参加し、活発な議論が交わされた(ジュネーブで)