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イタリア創価学会の関連機関が開催 欧州議会で核廃絶展

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フランス・ストラスブール市にある欧州連合(EU)の欧州議会の施設内で

  

ロベルタ・メツォラ欧州議会議長(左から4人目)が同議会議員、イタリア創価学会の代表らと記念のカメラに(ストラスブール市内で)


イタリア創価学会の関連機関である財団法人「Be the Hope」が推進する核兵器廃絶運動「センツァトミカ(核兵器はいらない)」の「核兵器のない世界のために人類の精神変革を」展が2025年11月25日から27日まで(現地時間、以下同)、フランス・ストラスブール市にある欧州連合(EU)の欧州議会の施設内で開催された。これには、ロベルタ・メツォラ欧州議会議長、ピナ・ピチェルノ同副議長をはじめ、同議会の議員らが来場した。

2011年から、イタリア創価学会の青年部が中心となって進めてきた「センツァトミカ」はイタリア最大規模の核軍縮市民運動である。ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)など、国内外の諸団体と協働し、核兵器廃絶への意識啓発に取り組んできた。

  

運動の中心となる展示では、戸田城聖先生、池田大作先生が掲げた核兵器廃絶へのビジョンや「被爆者の生の声」を紹介。パネルに加え、被爆者の証言映像なども取り入れ、核兵器の実相に迫る内容となっている。


展示は、これまで90以上の都市を巡回し、延べ40万人以上が見た。その約4割を小中高生が占め、若い世代への平和教育の取り組みとしても反響を呼んでいる。

メツォラ議長が開幕式でスピーチ「平和は欠かせない価値」

  

メツォラ議長がスタッフの案内で展示を見学。平和や核兵器の非人道性を訴える説明に耳を傾けた(同)


25日に行われた開幕式では冒頭、ピチェルノ欧州議会副議長が登壇。「核兵器の先制不使用」政策に言及し、同政策は政治的な立場を超えて、人類が直面する危機を回避するための重要なものであると述べた。

ニク・シテファヌツァ同副議長のあいさつの後、同議会の会派「Greens/EFA」のイニャツィオ・マリーノ副代表が、核兵器使用によって地球規模での気温低下が起こり、農業の崩壊や深刻な飢餓が発生する可能性があること等を指摘。この「核の冬」を防ぐには市民一人一人が、責任感を持って行動することが必要であると強調した。

財団法人「Be the Hope」のフランチーニ会長が、池田先生の60年以上にわたる平和行動や核兵器廃絶への取り組み、同財団法人の設立理念を紹介した。

メツォラ欧州議会議長は、平和実現を目指す上で、若い世代が果たす役割は大きいと力説。平和という欠かすことのできない価値を創造する重要性を語った。

なお開幕式には、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の田中代表委員がビデオメッセージを寄せた。

  

センツァトミカとして100回目の開催となった、欧州議会での展示会。元フィレンツェ市長のダリオ・ナルデッラ同議会議員ら要人も多く訪れた(同)