アルゼンチン国立ミシオネス大学が池田先生に名誉博士号

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持続可能な発展への貢献たたえ
カトウギ副総長、SGI訪問団が出席

  

アルゼンチン国立ミシオネス大学が池田先生に「名誉博士号」を授与。カトウギ副総長(壇上中央左)から谷川SGI副会長に学位記が託されると、会場は万雷の拍手に包まれた(アルゼンチン平和講堂で)

  

【ブエノスアイレス】アルゼンチンの国立ミシオネス大学から池田大作先生に名誉博士号が贈られた。持続可能な発展と環境保護に対する貢献をたたえるもの。

授与式は2023年6月9日夜(現地時間)、首都ブエノスアイレスのアルゼンチン平和講堂で、先生の訪問30周年を記念するアルゼンチンSGI(創価学会インタナショナル)全国幹部会の第2部として挙行され、セルヒオ・カトウギ副総長、エクトル・ファビアン・ロメロ森林学部長、ホルヘ・ロペス最高評議会事務局長らと、谷川SGI副会長はじめ訪問団一行が出席。メンバー約1000人が祝福した。オンラインで同国各地の会館等にも配信された。

  

池田先生に贈られた「名誉博士」の学位記

  

「美しい地球環境を未来へ残すためには、池田会長の生命尊厳の哲学が必要です」――国立ミシオネス大学のロメロ森林学部長は語った。

国立ミシオネス大学が立つミシオネス州は、面積の約7割が森林に覆われる。アルゼンチンの北東部に位置し、ブラジルとの国境付近にある世界三大瀑布の一つ・イグアスの滝は、訪れる人々を圧倒する。

「ミシオネスは小さな州ですが、アルゼンチンの生物多様性の52%を保有しています。それを守っていくことは、創立以来、私たちに課せられた責任でもあります」

大学の創立は1973年。国内の各州に国立大学を設置する国家政策のもと、州内にある複数の専門学校などが合併して誕生した。現在は三つのキャンパスを持ち、精密科学・化学・自然科学学部、人文社会学部、経済学部、アート・デザイン学部、工学部、森林学部の6学部があり、環境共生の意識を持つ多彩な人材を輩出してきた。

豊かな自然を守りつつ、人々と動植物が調和する社会をどう築いていくか――。

異常気象や環境破壊などが地球規模で起こり、持続可能な社会のあり方が一段と強く求められる中、ロメロ学部長は、複数の教授たちから池田先生の話を聞いたという。中でも特に感銘を受けたのは、先生が2012年の国連持続可能な開発会議(リオ+20)に寄せた「環境提言」の次の一文だった。

「『持続可能性』の追求も、可能な範囲で経済と環境のバランスをとることを模索するといった、政策的な調整にとどまるものであってはならないと強調したい。あくまでその核心は、現在から未来の世代にいたるまでのあらゆる人々の尊厳と、地球の生態系のかけがえのなさ――つまり、『生命の尊厳』を何よりも大切にしていく社会を築くために、皆で共に行動する挑戦にあらねばならない」

ロメロ学部長は、深い共感を寄せる。「環境問題の根本的な解決は、数値目標をどう達成するかといったことではなく、人間の内面の変革にあります。日本は遠い国であり、池田博士とお会いしたことはありませんが、私たちの学部の理念と深く一致する池田博士をたたえるという結論にいたるのに、多くの時間はかかりませんでした」こうして名誉博士号授与を森林学部が推挙。大学の最高評議会の全会一致で、授与が決定したのである。

  

副総長「SGIに社会を変えゆく力が」

  

  

授与式は、国立トゥクマン大学のアリシア・バルドン元総長ら多数の来賓が出席。アルゼンチン国歌の斉唱で開幕した。国立ミシオネス大学の紹介映像が流され、名誉博士号の決議書が読み上げられた。
 
カトウギ副総長から、名誉博士の学位記や記念品が、谷川SGI副会長に手渡された。
 
その後、谷川SGI副会長が、池田先生の謝辞を代読した。
 
その中で先生は、国立ミシオネス大学が人間と自然の共生社会を創造する知性の殿堂として、幾多の卓越した人材を社会に送り出してきたと称賛。平和と共生の地球社会の創造へ、共に新たな希望の大光を放っていきたいと述べた。