第17回「被爆体験を聞く会」が開催

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2020年8月6日夜、創価学会広島女性平和委員会が主催する、第17回「被爆体験を聞く会」が開催された。

コロナ禍の状況を鑑み、6歳で被爆した上土井多子(かみどい・かずこ)さんの被爆証言を、約150名の参加者がオンラインで視聴した。

上土井さんは、疎開していたことで直接被爆を免れたものの、母と一緒に負傷者を介抱する中で二次被爆した。大八車にいっぱいの遺体が川の中州に放り投げられ、焼かれている光景と臭いを今でも鮮明に覚えていると語る。

上土井さん自身も、原爆投下から4年後の小学4年生の時に肝臓を患うなど、何度も闘病生活を強いられた。「疲れてはいけないから」と一切の運動を禁止されたことは、木登りが得意でおてんばな子どもだった上土井さんにとって、とても辛いことだった。

この体験を語るきっかけとなったのは、自宅の庭で開く毎年恒例の「そうめん流し」の集い。近隣の友人や海外の青年も交えて食事をしながら語り合う中で、自然と自身の被爆体験を話すことができた。それ以来、平和への思いを伝え続けている。

最後に上土井さんは、「地球上のどこであろうと絶対に核兵器を使用させてはいけない、との“ヒロシマの心”を受け継いで、世界中に広げていってもらいたい」と、参加者に力強く呼びかけた。