2024.07.27
第165・166回「広島学講座」を開催
公開日:
2015年8月29、30の両日、第165・166回「広島学講座」が広島池田平和記念会館で開催された。
8月29日には「ヒロシマからアジアシマ オイロシマ ワールドディシマへ」(アジアシマとは、アジアに、オイロシマはヨーロッパに、ワールドディシマは世界に、ヒロシマの心が広がるとの意味)と題して、広島大学名誉教授の北川健次氏が講演した。
北川氏は10歳の時、爆心地から約1.5キロの小学校で被爆。多くの命を奪った原爆の悲惨さを語り、戦争の記憶の風化が危惧されている今こそ、被爆体験の継承をと訴えた。
「永遠に平和を叫ぶ“ヒロシマの精神”をアジアやヨーロッパ、そして世界に発信する使命を青年に託したい」と期待を寄せた。
また、同30日には国連事務総長青少年問題特使のアフマド・アレンダヴィ氏が講演した。
講演では、世界の人口の約半分が25歳未満の青少年であることに言及し、国連が取り組む「平和・安全保障」の分野で、最も影響を受ける青年層の参画が少ない現状を指摘。「青年が連帯し、国際社会を軍縮へとリードすべき」と力説した。
さらに被爆70年の今、兵器を使用する「文化」そのものの変革が不可欠であると強調。被爆の怒りと苦しみを平和へのメッセージとしてきた広島・長崎こそ、世界に平和を発信する最もふさわしい場所だと述べた。
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