第16回「被爆体験を聞く会」が開催

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広島女性平和委員会が主催する、第16回「被爆体験を聞く会」が2019年8月6日、広島池田平和記念会館で開催された。

広島女性平和委員会の渡辺委員長の後、松浦悦子さんが登壇。当時の様子を、スライドを使いながら語った。

7歳だった松浦さんは、行方不明になった伯父を捜すため、疎開先から家族と共に原爆投下3日後の広島市に入り、残留放射線によって2次被爆した。

市内にあったわが家は倒壊。多くの同級生や知り合いが原爆で命を落とした。

自らも両足に腫れ物ができ、激痛に襲われた。原爆症発症への恐怖と、被爆者に向けられた心ない差別にも苦しんだという。

「成長するにつれ、私の体にどのくらい悪影響があるのか、との不安が募りました。また、心ない差別や偏見の言葉が耳に入ってきました」と振り返った。

最後に松浦さんは、原爆の恐ろしさを知る一人として、平和活動を続けていく決意を述べるとともに、参加者に「他人の不幸の上に自分の幸福を求めない生き方を、生涯貫いてほしいです。人のために尽くし、平和を築く一人一人であってください」と望んだ。