創価大学でホロコースト展 開幕式に各国大使が出席

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イスラエル、フランスの駐日大使らが出席
世界人権宣言75周年を記念 7月14日まで

  

創価大学中央教育棟で開幕したホロコースト展。ポーランドのトマシュ・グヴォズドフスキ駐日臨時代理大使(左から4人目)、フランスのフィリップ・セトン駐日大使(同5人目)、イスラエルのギラッド・コーヘン駐日大使(同6人目)、ドイツのクラウス・フィーツェ首席公使(同7人目)をはじめ来賓らがテープカット

  

「勇気の証言――ホロコースト展 アンネ・フランクと杉原千畝の選択」が2023年7月5日午後、東京・八王子市の創価大学で開幕した(主催=同展実行委員会、共催=創価大学、サイモン・ウィーゼンタール・センター〈SWC〉、協力=創価学会平和委員会)。
 
1933年から45年にかけて、ナチス・ドイツがユダヤ人に行ったホロコースト(大虐殺)の犠牲者は約600万人に及ぶとされる。同展ではホロコーストの歴史に始まり、外務省の指示に反して“命のビザ”を発行し約6000人のユダヤ人の命を救った外交官・杉原千畝と、『アンネの日記』の著者であるユダヤ人の少女アンネ・フランクの生涯を紹介。当時の社会の実像に迫るとともに、差別や悪意に根を持つ問題が絶えない現代への教訓を伝えている。
 
今回の展示会は「世界人権宣言」採択75周年記念の意義を込めて行われた。開幕式では、創大の鈴木学長が平和と人権について改めて考える機会にと述べ、SWCのクーパー副会長が人権文化の醸成へ連帯を広げていきたいとあいさつした。
 
次いで来賓あいさつに立ったイスラエルのギラッド・コーヘン駐日大使は、偏見や不寛容といった憎悪の芽を摘み悲惨な歴史を繰り返さないためには同展のように教育と継承の努力が必要であると言及。NPO法人「杉原千畝 命のビザ」の杉原まどか理事長は、過酷な環境下で一人の人間が示した勇気の行動と、その遺産を知ってもらいたいと語った。国連広報センターの根本かおる所長は、排外主義や憎悪に基づく分断が再燃する中での今回の展示会は重要な意義を持つと述べた。
 
また開幕式後、SWCのクーパー副会長が創大で記念講演。午前には信濃町の総本部を訪れ、池田主任副会長と会見した。
 
展示会は2023年7月14日(金)まで。
平日・土曜日は午前7時半~午後9時。
日曜日は午前8時~午後9時。
入場無料。