自律型兵器を巡るカリブ海地域会議

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SGIが共催、法規制に向けた宣言を採択

開幕式でSGI国連事務所ジュネーブ連絡所のヘイリー・ラムゼイ=ジョーンズ所長が発言(ポート・オブ・スペインで)

  

自律型兵器が人間に及ぼす影響を巡るカリブ共同体(カリコム)の会議が2023年9月5、6の両日(現地時間)、トリニダード・トバゴの首都ポート・オブ・スペインで開かれた。
 
同会議は、カリコム犯罪・安全保障問題実施機関がトリニダード・トバゴ司法長官局、ストップ・キラーロボット、SGI(創価学会インタナショナル)と共同して主催したもの。人工知能を搭載し、人による有意の制御なしに攻撃目標を設定して攻撃する自律型兵器について、そのリスクと国際人道法や国際人権法上の懸念、法的規制の必要性等を議論。同兵器の禁止・規制に向け、法的拘束力のある文書を策定する国際交渉に各国が参画するよう呼びかける歴史的な宣言を採択した。
 
5日の開幕式では、SGI国連事務所ジュネーブ連絡所のラムゼイ=ジョーンズ所長が登壇。自律型兵器を巡る多国間の交渉が停滞する現状の打破に向け、カリブ海諸国のリーダーシップに期待を寄せた。

6日には「交差性」をテーマに同所長が発言。人種や性別、障がいなど複数の属性が重なることで生まれる差別を指す「交差性」の概念は、社会における権力と抑圧の構造を明らかにする一助となるもので、自律型兵器が人間に与える影響を考える上でも有用な視座であると述べた。
 
また同日、山下SGI軍縮担当プログラムコーディネーターが登壇し、自律型兵器の禁止と規制へ、早期の交渉開始を求めるSGIの声明を読み上げた。