設立30周年のアメリカ池田国際対話センターが第19回文明間フォーラム テーマは内なる変革と平和を育む文学

公開日:

池田先生がメッセージ「共生の未来へ開かれた心で対話を」

  

文明間フォーラムで学識者8人が登壇。参加者は「互いに学び合う、心を開いた対話の重要性に気付きました」と(16日、池田国際対話センターで)

  

アメリカ・池田国際対話センター(マサチューセッツ州ケンブリッジ市)の第19回「文明間の対話のための池田フォーラム」が2023年9月16日(現地時間)、同センターで開かれた。
 
池田国際対話センターは1993年9月24日、池田大作先生がハーバード大学で行った2回目の講演を受け、同大学に隣接する地に設立。9月に、30周年を迎えた。これまで仏法の人間主義を基に、地球的諸課題の解決を探る知の拠点として、識者や若手研究者を招いたイベントなど幅広い活動を展開してきた。
 
2004年にスタートしたのが、文明間フォーラム。各界の学識者が創立者・池田先生の思想について論じ合うものである。
 
今回のテーマは「心の対話――内なる変革と平和を育む文学の役割」。池田先生はフォーラムにメッセージを寄せ、大乗仏教の視点から、分断と対立の根本的な要因は、思想や精神性の乱れにあると指摘。そうした状況を乗り越えるためには、人間自身の「内なる変革」が重要であり、生命の内奥に広がる“宇宙的大我”にいざなう翼こそ「文学の力」であると述べた。
 
さらに、それぞれの国が誇る文学に学び、感動を分かち合うことが内なる変革と平和を育む「心の対話」に連動すると強調。この開かれた心による対話で、共生の未来へ創造的生命の共鳴を広げてほしいと望んだ。
 
フォーラムでは、池田国際対話センターのケビン・マー所長があいさつし、アニータ・パターソン博士(ボストン大学教授)が基調講演。パターソン博士は、池田先生と文学の関わりを概説しつつ、文学を通した対話が希望と平和構築に直結すると語った。

  

フォーラムで基調講演するアニータ・パターソン博士(同)

  

続いて、同博士の進行で、学識者によるディスカッションが行われた。
 
サーラ・ワイダー博士(エマソン協会元会長)、ジェイソン・グーラー博士(デポール大学教授)、アイケア・ジョンソン博士(サルベ・レジーナ大学助教)、ケネス・プライス博士(ネブラスカ大学リンカーン校教授)が、想像力を高め、異なる環境や他者に思いをはせる機会を与える文学の重要性などを巡り討論。
 
続いて、ジム・ガリソン博士(バージニア工科大学名誉教授)、ジューリア・ペリザト博士(ハーバード大学研究員)、J・アシュリー・フォスター博士(カリフォルニア州立大学フレズノ校准教授)が、平和を開く詩心などについて語り合った。
 
その後、他の参加者も交え、小グループに分かれ意見交換。最後に、学識者8人が感想を述べ合った。