議論続くCOP28 SGIが各種行事

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国際社会の後押しを民衆の連帯で

  

アラブ首長国連邦のドバイで行われている気候変動対策の会議「COP28(国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議)」は、2023年12月12日の会期末に向けて交渉が続いている。同会議に参加中のSGI(創価学会インタナショナル)の代表団も、引き続き各種行事を開催している。

  

イギリスSGIのプラマー女子学生部長が、「ユース・ストックテイク」の結果を紹介した(8日、ドバイ市内で)

  

8日には各国の青年代表による対話行事が行われ、席上、「ユース・ストックテイク」の結果が発表された。
 
ユース・ストックテイクは、UNFCCC(国連気候変動枠組み条約)の児童・青年委員会である「YOUNGO」が主導する取り組みで、気候変動交渉や意思決定への青年の参画状況を調査・評価するもの。世界の温暖化対策の進捗を確認する「グローバル・ストックテイク」が今回のCOP28で初めて実施されるのに合わせ、若者の参画促進を後押しすべく行われた。イギリスSGIのプラマー女子学生部長が中心者の一人を務めている。
 
プラマー女子学生部長は、調査の概要と結果を紹介。ソーシャルメディアを活用した意識啓発や国際会議等への青年世代の代表団派遣など、各国の取り組み強化を訴えた。

  

早期警戒システムの効果的な普及をテーマに浅井SGI開発・人道部長(左から2人目)が発表(8日)

  

また同日、自然災害への対応と地域に根差した「早期警戒システム」を巡る行事を、SGIなどが主催した。
 
大雨等の気象災害が甚大化している事態を受け、リスクを事前に把握し、備えを呼びかける早期警戒システムの普及・充実は重要な課題となっている。
 
行事では、浅井SGI開発・人道部長が登壇。熊本の人吉市等で実施した聞き取り調査の結果を紹介し、システムが存在するだけでは十分でなく、住民との意思疎通や地域の実情に沿った仕組みの構築が重要と指摘した。

  

イタリア創価学会とUNDPなどが主催したイベント。アフリカの青年らが活発に意見を交わした(5日)

  

5日には、気候変動対策をテーマにした対話イベントを、イタリア創価学会とUNDP(国連開発計画)などが共同主催した。
 
冒頭、気候危機打開に向けてイタリア創価学会が立ち上げた新たなキャンペーン「私が変われば、世界が変わる」が紹介された。続いて、アフリカで気候変動問題に取り組む青年たちと国際熱帯木材機関のサックル事務局長が、それぞれ知見を共有。市民社会の連帯を強め、国際社会の取り組みを後押しすることなどが確認された。
 
UNDP気候変動対策ローマセンターのイングーショ氏から、SGIの貢献に謝意が寄せられた。

  

気候変動に立ち向かう上で信仰が果たす役割について語り合った、イギリスSGIなどが主催する行事(3日)

  

3日には、イギリスSGIなどが、信仰に基づく青年のリーダーシップをテーマにイベントを実施した。
 
プラマー女子学生部長が、信仰は社会変革に対する希望を生み、困難に立ち向かう勇気をもたらす原動力であると強調。平和創出の使命を自覚した時に青年は大きな力を発揮すると述べ、そうした主体者意識を育む上で信仰は重要な役割を担うと述べた。

  

宗教者の取り組みについて記者会見で報告するイギリスSGIのプラマー女子学生部長(4日)