能登半島地震の被災地で奮闘する友 石川・穴水町

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愛する地域のため、今できることに全力

  

地域活動に奔走する南さん夫妻(2024年1月26日、穴水町内で)


能登半島地震の影響により、今なお、多くの地域で断水が続く。南さん夫妻(能登圏・穴水支部、副支部長兼地区部長)・(圏女性部副総合長)は、地域住民と支え合いながら、断水状態の石川・穴水町の自宅で生活している。
 
「近くに親戚がいて、井戸水を生活用水として提供してくれるので、本当にありがたい」と口をそろえる。
 
夫妻は発災時、同居する2人の息子と一緒に、元日の家族団らんの時を楽しんでいた。
 
大きな揺れを感じ、とっさに車に乗り込んだ。自宅の中へ戻ったが、停電と電波障害の影響で、周りの状況が分からないまま、不安な一夜を過ごした。
 
翌日、確認すると、幸い、家に大きな被害は見られなかった。ご主人は同志の安否が気になり、一軒一軒、友のもとへ。「一人一人の無事を確認でき、安堵しました」
 
夫人も、電話やSNSで友人や同志に励ましを送った。

  

南さん夫妻の自宅は、災害支援物資の配布拠点に

これまで、長男の不登校や次男の脳梗塞など、多くの苦難を克服してきた南さん夫妻。信心の確信を特に深めたのは11年前。ご主人に、分泌腺から発生する悪性腫瘍の一つである「腺様嚢胞がん」が見つかった。
 
これから、どうすればいいのか――暗闇の中で希望の光となったのは、同志の存在だった。激励の言葉に奮起し、唱題根本に放射線治療に挑んだ。夫人も懸命に題目を唱えた。治療が奏功し、寛解することができた。
 
感謝の思いを胸に、夫妻そろって“地域の役に立とう!”と決意。ご主人は、3年前から自治会の区長として活躍する。
 
今回の地震では、自宅を地域の災害支援物資の配布拠点として提供。毎日、仕分け作業などを行っている。
 
一方、民生委員を務める夫人は、地域の見回りや、災害派遣の保健師らと協力して住民に寄り添う。
 
南さん夫妻は力を込める。「愛する地域のため、今、自分たちのできることに全力を尽くします!」