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東京富士美術館で海外文化交流特別展「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」

公開日:

  

チャイルド・ハッサム「花摘み、フランス式庭園にて」1888年 油彩、カンヴァス ウスター美術館 Theodore T. and Mary G. Ellis Collection, 1940.87/Image courtesy of the Worcester Art Museum


東京富士美術館(八王子市)の海外文化交流特別展「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」がきょう2024年7月6日、同館で開幕する(9月29日まで)。

西洋美術史を一変させた印象派の革新性とその広がり、とりわけ“アメリカ印象派”に迫る本展。アメリカのボストン近郊に立つウスター美術館が所蔵するモネの「睡蓮」をはじめ、ルノワールやアメリカ印象派を代表するハッサムなど、名画約70点が展示される。

鮮やかな色彩や躍動感ある筆致で、目に映るありのままの「印象」を描いたのが印象派。1874年、モネをはじめとする若手の画家たちがフランス・パリで開催した展覧会(第1回印象派展)を皮切りに、多くの人々を魅了していく。パリには、国内外から多くの画家が集まり、印象派の表現方法を学び、自国に持ち帰った。

ハッサムもその一人。本展の注目作品である「花摘み、フランス式庭園にて」は、ハッサムがフランス留学中にパリ近郊にある友人宅の庭園を描いたもの。木漏れ日の表現をはじめ、明るい色調、みずみずしい草花に見られる大胆な筆触、非対称の構図などから、印象派の技法を積極的に学んだことがうかがえる。

フランス印象派に忠実にあろうとする者がいる一方、アレンジを加え、アメリカらしい情景を捉えた画家たちもいた。

  

デウィット・パーシャル「ハーミット・クリーク・キャニオン」1910―16年 油彩、カンヴァス ウスター美術館 Museum Purchase, 1916.57/Image courtesy of the Worcester Art Museum


ドイツとパリで学んだアメリカの画家デウィット・パーシャルは、アリゾナ州北西部に広がる雄大なグランドキャニオンを描いた。作品「ハーミット・クリーク・キャニオン」は、淡いピンクや青紫色といった多彩な色で、断崖絶壁に反射する光の印象を表現している。

本展は、これまで日本で紹介される機会が少なかったアメリカ印象派の魅力に触れられる貴重な機会となろう。


【案内】

▽会期=9月29日(日)まで。月曜休館(祝日は開館し、翌火曜休館)。

▽開館時間=午前10時~午後5時(入館は同4時30分まで)。

▽入場料=一般1500円(1200円)、大学・高校生900円(800円)、中・小学生500円(400円)。未就学児は無料。土曜は中・小学生無料。カッコ内は20人以上の団体、65歳以上の方、東京富士美術館のLINE公式アカウント登録者等の各種割引料金。