このページの本文へ移動

本文ここから

世界的な宗教研究の学術会議 創価学会についての分科会も

公開日:

ポーランドのヤギェウォ大学で学者ら1500人が参加

  

第23回「国際宗教学宗教史学会」の世界大会で開催された分科会(8月29日、クラクフで)。創価学会を巡る会議では、6カ国8人の学者が研究発表した


第23回「国際宗教学宗教史学会(IAHR)」の世界大会が2025年8月24日から30日(現地時間、以下同)にかけて、ポーランド南部・クラクフのヤギェウォ大学で開催された。同大会の二つの分科会で創価学会について論じられ、学会本部国際渉外局の長岡局長らが出席した。

同大会は、5年に1度開催される世界的な宗教研究の学術会議。今回は、80以上の国と地域から約1500人の学者らが集い、盛大に行われた。

イタリアの研究所所長が論及 学会は西洋に広がる仏教運動の成功例

  

会場となった、ポーランド・クラクフのヤギェウォ大学。600年以上の歴史をもつ、同国最古の大学として知られる


同月28日に「東アジア宗教の国際化」とのテーマで行われた分科会で、イタリア・新宗教研究所のマッシモ・イントロビーニェ所長が登壇。先行研究を紹介し、西洋に広がった仏教運動の成功例として、イタリア創価学会の拡大の模様が報告された。

さらに、創価大学教授で社会人類学を専門とするフィスカーネルセン・アネメッテ氏が、昨年3月に東京・国立競技場で開催された「未来アクションフェス」などを例に、環境問題などの地球的諸課題に対する創価学会の取り組みを紹介した。

韓国・慶熙大学の劉光錫教授は、韓国SGI(創価学会インタナショナル)の近年の顕著な発展の要因を宗教社会学の視点から分析した。

29日には、「AIと宗教」をテーマに、創価学会に関する分科会が開催された。

イギリス・応用仏教センターのジェイミー・クレスウェル氏は、AI技術における倫理上の課題を指摘。AI開発は人間の知性の模倣だけでなく、仏法で説く智慧や慈悲といった、人間性の特徴を鑑みる必要があると訴えた。

  

世界大会のオープニングセレモニー。キリスト教、イスラム教などの伝統宗教の研究に加え、科学技術と宗教の関連など、幅広いテーマが取り扱われた(8月24日、同)