戸田第2代会長の「地球民族主義」提唱70周年

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2021年3月に開かれた「青年福光サミット」
2021年3月に開かれた「青年福光サミット」

  

「地球民族主義」という言葉を第2代会長・戸田城聖先生が用いたのは、1952年2月17日、都内で開かれた青年部研究発表会の席上だった。男女青年部の代表による闊達な討議の集いに審査員として出席した戸田先生は、講評を述べつつ重要な指針を示した。

当時、第2次世界大戦の終結から6年半――世界では朝鮮戦争など東西冷戦下の対立が激化し、日本国内では同年発効のサンフランシスコ講和条約を巡って、社会主義圏の国々を含む全面講和か米英主導の単独講和かで世論が分かれていた。

そうした状況の中、戸田先生は、人類は国家の枠を超えて同じ地球に生きる一つの民族であり、どの国の民衆も断じて犠牲になってはならないとの信条から、“どんなイデオロギーにも与しない、地球民族主義である”との自身の立場を青年たちに語った。

この恩師の精神を胸に池田大作先生は、60年に第3代会長に就任すると、世界への平和旅を開始する。「日中国交正常化提言」を発表し、中国、ソ連を相次いで訪問。国家指導者や識者と建設的な対話を続け、世界市民の平和の連帯を築いてきた。
創価学会青年部は、①核兵器廃絶と反戦の潮流の拡大②アジアの友好③SDGs(持続可能な開発目標)の普及・推進を柱とする「SOKAグローバルアクション2030」を実施していく。

  

 中国最大の青年団体「中華全国青年連合会(全青連)」と学会青年部が交流(18年7月、東京・新宿区で)
中国最大の青年団体「中華全国青年連合会(全青連)」と学会青年部が交流(18年7月、東京・新宿区で)

  

2022年9月に日中国交正常化50周年の節目を迎えるに当たり、今月から記念の連続講演会を開催。

3月は東北と各地を結び、第2回「青年福光サミット」を実施。自然災害の教訓や防災の知見を次世代につなぐ努力を重ねる。一方、SDGs達成を目指してオンラインセミナーを開催するほか、気候変動問題への意識啓発を促す「マイ・チャレンジ10」運動を展開し、身近なところから持続可能な地球社会の創出に向けた対話を拡大する。

  

SGIなどが広島市内で主催したサミット(2015年8月)
SGIなどが広島市内で主催したサミット(2015年8月)

  

また、SGI(創価学会インタナショナル)とICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)が共同制作したツール等を活用しながら、2021年1月に発効した「核兵器禁止条約」の普及と啓発を後押しし、核兵器のない世界への潮流を広げていく。