中東ヨルダンの音楽教育プロジェクト 難民支援の一環で創価学会が推進

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創価学会は2021年から難民支援の一環として、中東ヨルダンで音楽教育プロジェクト「音楽が私たちをつなぐ」をオランダのNGO「国境なき音楽家」と共同で進めている。このほど、2022年2月に修了した第1期のリポートがまとめられた。


指導員養成の研修の模様(2022年4月、アンマン市内で)


同プロジェクトは音楽家や音楽教師、音楽学校出身者を第一義的な対象とし、紛争等で住む場所を追われるなど、弱い立場に置かれた子どもたちへの教育に必要な技術や心構えを伝えるもの。


難民・避難民の数が世界で1億人を超える中、地域に「支援の担い手」となりうる人材を育成し、支援のネットワークを広げることを目指している。

2021年1月に3年間のプロジェクトとして発足。研修は現地のNGO「カリタス・ヨルダン」の協力も得て行われている。

第1期は3グループの約40人が参加。子どもたちが抱えるトラウマ(心的外傷)への理解を深めるとともに、非暴力的コミュニケーション、セルフケア、チームワークなどを、音楽を通じて育む技術を学んだ。

また、課程を終えた後は実践的な研修として、ヨルダン各地で子どもたちを交えたワークショップを実施。ここには、地元ヨルダンのほか、シリアやイラクなどからの難民・避難民の子どもを含め400人以上が参加した。

プロジェクトに参加したメンバーが講師らを囲んで(2022年4月、アンマン市内で)


第1期の参加者からは、次のような感想が寄せられた。


「子どもたちの発想を尊重し創造力を開いていく重要性や、そのための音楽教育の在り方を学び、『教える』ということへの考え方が変わりました」

「自分が生活している地域をより良くするために何かできていることがうれしい。こうした取り組みは子どもたちにとって非常に重要だと思います」

2022年4月からは第2期が開始され、反響を呼んでいる。