インドの国立マニプル大学が決定 池田先生に「名誉博士号」

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通知書「教育と平和への貢献をたたえて」

  

マニプル大学の校舎

インド・インパール郊外にあるマニプル大学のキャンパス。敷地内には王国時代の宮殿の遺跡も

  

インド北東部のマニプル州インパール郊外にある国立の総合大学・マニプル大学から、池田大作先生に「名誉博士号」の授与が決定した。
 
マニプル大学は1980年に州立大学として創立され、2005年に国立大学になった。国の発展に寄与する、責任ある英才の育成をビジョンに掲げている。
 
教育学部や人文科学部、農学部、医学部など九つの学部を置くほか、起業家を養成する専門機関なども設置。大学院生も合わせ、7000人以上が学び、社会に有為な人材を輩出する。
 
今回の名誉博士号授与は、W・チャンドバブー・シン教務部長が発議したもの。昨年末、N・ロケンドラ・シン副総長を中心に行った大学最高評議会で厳正に審査し、池田先生の教育と平和への多大な貢献を認め、全会一致で決議された。

  

インパールの位置を示すインド地図

  

インパールは豊かな土地に恵まれ、古来、交易の要衝として栄えてきた。街には王国時代の遺跡も多く残る。
 
1944年3月、日本軍はインド・イギリス連合軍の拠点があったインパールを目指し、ビルマ(現・ミャンマー)から進軍。補給線を無視した強行軍は大失敗に終わり、死傷者7万2000人もの悲惨極まる退却戦となった。
 
同作戦で前線への軍需品の輸送などを行った池田先生の長兄・喜一氏も犠牲者の一人。在りし日に“戦争は決して美談なんかじゃない”と語ってくれた兄との思い出は、池田先生にとって、戦争の悲惨さを命に刻み、生涯を懸けて平和行動を貫く原点となっている。
 
マニプル大学から届いた決定通知書には、池田先生の「教育者」「平和建設者」としての功績を顕彰するとつづられている。

  

インパールの街並み

いくつもの小さな川が市内を流れる、美しいインパールの街並み©Devkumar Ksh/EyeEm