アルゼンチン国立サルタ大学から池田先生に「名誉博士号」

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ブエノスアイレスの平和講堂で授与式 
オジョス総長「教育と対話へのたゆまぬ努力、人間主義の思想は本学の模範」

  

国立サルタ大学の名誉博士号授与式。祝福の拍手に包まれる中、オジョス総長(前列右から4人目)から谷川SGI副会長に学位記が手渡された(首都ブエノスアイレスのアルゼンチン平和講堂で)

  

【ブエノスアイレス】アルゼンチン国立サルタ大学から池田大作先生に「名誉博士号」が贈られた。教育と平和へのたゆまぬ努力と、人間主義の思想をたたえたもの。

授与式は2023年6月10日夜(現地時間)、首都ブエノスアイレスのアルゼンチン平和講堂で行われ、ダニエル・オジョス総長からアルゼンチン訪問団の谷川SGI(創価学会インタナショナル)副会長に学位記が託された。

アルゼンチンSGIの地方総合本部、第3ブエノスアイレス総合本部の友らが祝福した。

  

池田先生に贈られた「名誉博士」の学位記

  

授与式では、池田バンガード・オーケストラが、アンデス地域の曲のメドレーを奏でた(アルゼンチン平和講堂で)

  

式典の掉尾を飾ったのは、池田バンガード・オーケストラの記念演奏だった。
 
曲目は、サルタ州の名門学府への敬意を込めたアンデス音楽のメドレー。明るく軽快な音楽が流れ始めると、参加者の熱気は最高潮に。次々とメンバーが立ち上がり、歓喜の列ができていく。どの顔にも、師の栄誉を祝う誇りと笑みが輝いていた。
 
壇上で見守っていたオジョス総長は、感激の面持ちで語った。
「池田博士に対する強い思いが伝わってきて、心から感動しました。博士について、私なりに調べてきましたが、著作などを読むだけでは知り得なかった偉大さを、皆さんの姿を通じて実感することができました」

  

  

2022年に創立50周年の佳節を迎えた国立サルタ大学。
 
アンデス山脈の標高約1200メートルに広がる州都サルタにメインキャンパスがあり、地方にも三つのキャンパスを持つ知性の府として名高い。
 
精密科学、人文学、工学、医学などの6学部からなり、約5万人の学生が在籍。付属中学・高校、文化芸術研究所、自然科学博物館などの機関・施設も充実し、地域に根差した教育で社会に貢献する人材の育成を目指す。
 
オジョス総長は、アルゼンチンの最高学府の一つである国立コルドバ大学の出身。国立サルタ大学で教員・研究員を32年務め、学長などを経て、昨年から現職に。「夢の大学建設」をスローガンに掲げ、コロナ禍の中、「学生第一」の大学運営をリードしてきた。
 
池田先生への「名誉博士号」の授与を提案したのは、2022年まで副総長だったグラシエラ・モラレス氏。2019年、法華経の精神を伝えるアルゼンチンSGI主催の展示が大学キャンパスで行われたことがきっかけだった。
 
以来、SGIメンバーとの交流や先生の著作を通し、創価の人間教育や平和運動に深く共感。その中で、国立コルドバ大学の名誉博士でもある先生を大学の一員に迎えたいと願うように。この年、最高評議会の全会一致を得て、先生への名誉博士号の授与が決定したのである。
 
「実は、私の夫は国立コルドバ大学の職員でした。30年前の1993年2月、池田博士に対する名誉博士号の授与式に参加していたのです。私よりも早く博士と出会った彼が、当時の感動を話してくれました」と、にこやかに語る氏。そして、こう言葉を継いだ。
 
「私自身がSGIの方々と出会って変わることができたように、今回の授与によって大学により良い変革の道が開かれていくことを確信します!」

  

アンデスの麓(ふもと)に立つ国立サルタ大学。メインキャンパスは、標高約1200メートルに広がるサルタ市にある

  

授与式は、国立サルタ大学一行の入場後、アルゼンチン国歌の斉唱で開幕。同大学の紹介映像を視聴した後、有志がサルタの伝統的な歌「アレノッサ」を演奏した。
 
続いて、池田先生への名誉博士の学位記と記念品が、オジョス総長から谷川SGI副会長に託された。
 
オジョス総長による授与の辞に次いで、池田先生の謝辞を谷川SGI副会長が代読した。
 
その中で先生は、コロナ禍にあって学生の学習・生活支援に尽くしたオジョス総長の尊き献身を最大に称賛した。