ボリビア・開発イノベーション大学が池田先生に名誉博士号

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創価大学で授与式 デ・チャサール総長「人間主義の思想と行動で地球的課題解決をリード」

学生、教職員の祝福の拍手に包まれながら、デ・チャサール総長(中央左)から、池田先生への「名誉博士」の学位記が創価大学の鈴木学長に授与された(創大本部棟で)


南米・ボリビア多民族国の「開発イノベーション大学」から、池田大作先生に「名誉博士号」が贈られた。平和・文化・教育への貢献をたたえたもの。

授与式は2023年7月28日午前、東京・八王子市の創価大学本部棟で行われ、来日した開発イノベーション大学のホセ・アントニオ・デ・チャサール総長夫妻らが出席。創大の鈴木学長に学位記が託された。学生、教職員の代表が祝福した。

  

ボリビアからの留学生をはじめ、学生の代表が創立者への栄誉を祝福


デ・チャサール総長が池田先生を知ったのは、若くして就任したボリビアのサンタクルス・デ・ラ・シエラ大学総長として、大学建設に汗を流していた時である。
 
ある日、先生と20世紀最大の歴史家トインビー博士の対談集『生への選択』(邦題『21世紀への対話』)を手に取る機会があった。
 
先生の哲学の深さ、高い道徳性に感銘を受けた総長は、その後も書籍などを通し、対話によって世界を対立から協調へ導いたビジョンと行動力に深い共感を寄せていった。
 
1995年には、同大学キャンパスで先生の写真展を開催。やがて、大学評議会の全会一致で先生に「名誉博士号」を授与することが決定した。
 
式典が執り行われたのは99年6月(八王子市の東京牧口記念会館で)。初めての出会いに緊張の面持ちの総長を、先生は両手を大きく広げ、包み込むように出迎えた。
 
さらに、祖先がフランス人である総長に“ボリビアのナポレオンですね”と語りかけた。「温かな振る舞いと気遣いに、心が一気に開かれる思いがしました」――そう総長は述懐する。
 
2度目の出会いは、2009年3月。総長を務めたボリビア・アキーノ大学から「名誉博士号」を贈るため、東京・創価学園で先生と再会を果たす。
 
その後、開発イノベーション大学の総長に就任。大学図書館に先生の著作を置くなど、未来を開く人材の育成に“池田哲学”を取り入れてきた。
 
ボリビアの中心都市・サンタクルス市に立つ同大学の創立は2012年。「チームワーク」「信頼関係」「仕事への情熱」「向上心」「奉仕の精神」を教育理念に掲げ、経営、工学、ガストロノミー(美食)・観光、情報・テレコミュニケーション(電気通信)の4学部で約1800人が学ぶ。
 
同大学では、私立大学総則に照らし、大学の哲学、原理、目的に則って、傑出した個人の努力をたたえるための名誉教職を定めている。
 
大学評議会メンバーは、全員が池田先生の書籍を学び、地球的問題群の解決へリーダーシップを発揮してきた先生に、大学として初となる「名誉博士号」を授与することを決議した。
 
決定通知書には「国際的に顕著な人間性によって、名誉博士号の授与にかかる全ての要件が満たされました」と記されている。


デ・チャサール総長にとって、3大学目となる先生への名誉学術称号の授与。
 
ボリビアSGI(創価学会インタナショナル)のナカジマ壮年部長、ボリビアからの留学生も見守る中、式典は同国国歌の演奏で開幕した。
 
総長が「授与の辞」を読み上げた後、「名誉博士」の学位記、ローブ、記念のメダルなどが鈴木学長に手渡された。
 
池田先生の謝辞を田代創大理事長が代読。一言も聞き漏らすまいと、真剣な表情で耳を傾けていた総長は、謝辞が終わると、胸に手を当て、先生に心からの謝意を示した。両者の友情の絆は、物理的な距離を超え、一段と強く固くなった。
 
授与式に先立ち、創大から総長に「教育文化賞」が贈られた。

本部棟から創大キャンパスを望み、デ・チャサール総長は「視野が広がっていくような素晴らしい景色です。高みに立って世界を見渡していくかのような、壮大な池田先生の心を感じます」と

  

「名誉博士」の学位記
贈られたメダル