2024.09.06
東洋哲学研究所と学会が共同で推進「法華経写本シリーズ」通巻20点目が発刊
公開日:
『梵文法華経写本校訂本――ネパール・ギルギット・中央アジア系写本異読対照』
2月4日は「東洋哲学研究所(東哲)の日」。1961年2月4日、インドのブッダガヤを訪問した池田大作先生は、仏法の人間主義、平和主義の思想を世界に発信する研究所を構想した。この構想に基づき、現在の東哲(桐ケ谷所長)は創立された。このほど、創価学会と東哲が共同事業として進めてきた「法華経写本シリーズ」の新刊が発刊された。
「法華経写本シリーズ」の18番目、通巻20点目の刊行となり、同シリーズの到達点と位置付けられる『梵文法華経写本(C4)校訂本――ネパール・ギルギット・中央アジア系写本異読対照』が発刊された(非売品)。
今回の校訂本は、1039年と書写年が判明しているネパール系写本の中の最古の貝葉写本である「ケンブリッジ大学図書館所蔵 梵文法華経写本Add.1683」(C4)を底本としており、このC4テキストの世界初のローマ字版の公表となる。
また同シリーズで初めて採用された学術的手法として、C4テキストと他のネパール・ギルギット系写本や、中央アジア系写本と対比させた。
重要な語句等、キーワードについて注記を施し、計6200以上もの異読の脚注を列挙。これによって、現存する法華経写本の全ての系統を容易に確認でき、包括的視点から梵文写本の伝承について、語彙や文章のレベルでの分析・研究が可能となった。
また、2019年に発刊した「ケンブリッジ大学図書館所蔵 梵文法華経写本Add.1682」(C3)の校訂本は、この写本が序品第1から見宝塔品第11の途中までしかないため、校訂が半分で終わっていたが、今回の写本は完本であるので全文をカバーできた。
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