台湾・中国文化大学で池田思想国際フォーラム

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平和と生命尊厳の大光を世界へ

  

第15回「池田大作平和思想研究国際フォーラム」が2024年3月2日、台北市にある台湾の名門・中国文化大学で開催された。これには約300人の学生や教職員らが出席した。

今回のテーマは「平和、文化と教育――平和と尊厳の大光」。17大学の19人の研究者らが論文を発表。それぞれの専門分野から社会問題などに言及し、池田先生の生命尊厳の哲学を通して、希望の未来を展望した。

  

多彩な分野の研究者が、池田先生の思想をもとに人類の未来を展望した第15回「池田大作平和思想研究国際フォーラム」(中国文化大学の暁峯記念館国際会議ホールで)

  

中国文化大学は、1995年に創価大学と学術交流協定を締結。「学生第一」の理念を共有しながら、社会貢献の人材を輩出してきた。
 
フォーラムを運営する中国文化大学「池田大作研究センター」(所長=李彦良教授)は、台湾初の池田思想研究機関として、先生の対談集の翻訳や研究論文集などを刊行。昨年、設立20周年を迎えた。
 
開幕式では、中国文化大学元学長の林彩梅教授が、池田先生と張鏡湖元理事長との初会見(1994年11月)から30年の歴史を紹介。「池田先生が世界中の識者との対話を通して示した、人類を幸福に導くための具体的な方途を、私たちが“今いる場所”で実践することが重要です」と力を込めた。
 
池田博正SGI(創価学会インタナショナル)副会長がメッセージを寄せ、個々の専門性をもとにした独自性ある「大光」の輝きが、他の参加者の「大光」と調和することで豊かな色彩を醸し出し、その輝きが人類史の転換に重要な彩りを与えると述べた。
 
創大の神立副学長は、創立の精神を継承しようと、創立者・池田先生の著作を学ぶ創大生の姿を紹介。“教職学一体”で、平和思想を受け継ぐ世界市民の育成に取り組む決意を語った。台湾SGIの林釗理事長は、池田先生の人間革命の哲理を胸に、世界平和と全人類の幸福のために行動しゆく誓いを述べた。
 
2024年1月30日、東京・千代田区内で行われた池田先生の「お別れの会」に徐興慶前学長らと共に参列した王子奇学長は、フォーラムの席上、「池田先生が逝去され、フォーラムを継続する意義が一段と深まりました」と強調。先生と張元理事長との対談集『教育と文化の王道』に触れつつ、正しい人生観の構築をと望んだ。
 
続いて基調講演が行われ、台湾永続エネルギー研究基金会の簡又新理事長が「ネットゼロ変革の動向と展開」をテーマに、気候変動などの課題を、専門分野である再生可能エネルギーの観点から概説。公正・平等な政策の実現には“誰一人置き去りにしない”との価値観が重要であると訴えた。
 
林彩梅教授は、「池田大作の教育観――世界市民教育と企業のサステナビリティー」と題して講演。自他共の幸福の追求を根幹とする“世界市民教育”を推進することが、社員や消費者、ひいては社会全体の満足度を向上させると論じた。
 
その後、分科会が行われ、聖約翰(セント・ジョンズ)科技大学の唐彦博学長ら研究者が、それぞれのテーマで論文を発表。活発な質疑応答が交わされた。

  

分科会は3会場に分かれて行われ、研究者がそれぞれ論文を発表した(中国文化大学の第3会議室で)