スペイン・アルカラ大学に新たな修士課程 「価値創造のための教育イノベーション」

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オンライン授業を軸に牧口先生と池田先生の思想を学ぶ
「池田教育研究所」5周年の集いで発表

  

アルカラ大学の教育学部大講堂

  

スペインの名門アルカラ大学と創価大学の共同研究所である「池田大作『教育と発達』共同研究所(略称=IEDDAI、池田大作教育研究所)」の設立5周年記念のシンポジウムが2024年6月19日、首都マドリード近郊の同大学で晴れやかに行われた。
 
欧州の大学・高等教育機関における初の“池田思想”の研究機関として2019年にスタートした同研究所はこれまで、創価教育の研究や講演会、シンポジウムなどを行ってきた。これらの取り組みを平和の文化、対話の力、人権などのテーマでまとめた定期刊行物「池田研究所ジャーナル」は、第7号まで発刊されている。
 
設立5周年のシンポジウムは、「人間教育の挑戦」とのテーマで開催された。

席上、池田教育研究所のアレハンドロ・イボラ所長が、同大学教育学部に新たに設置された修士課程「価値創造のための教育イノベーション」の概要を報告した。これはオンライン授業を軸にしたもので、スペイン政府が認定する公式の修士課程に該当する。必須科目「価値創造のための教育イノベーションの理論と実践」では池田先生の人間教育思想、牧口常三郎先生の価値創造教育などを学ぶ。イボラ所長は、創価の教育理念は他者に尽くす人々を育むと強調。“教育は民衆の美徳を照らし出す”との池田先生の理念を胸に、教育者としての使命を果たし抜く決意を述べた。
 
アルカラ大学のヘスス・ガルシア・ラボルタ教育学部長があいさつ。ハビエル・デ・ラ・マタ副学長が創立500年を超える同大学の歴史と伝統を紹介。池田教育研究所が追究する平和思想に期待を寄せた。
 
米ニューヨーク州立大学のナムラタ・シャルマ博士が記念講演を行い、「縁起思想」や「共生」の哲理に触れつつ、価値を創造する世界市民教育の理念について語った。さらに、米デポール大学池田大作教育研究所のジェイソン・グーラー所長が「AIと幸福 池田大作博士の思想」と題して講演。人間を人間たらしめる「人間教育」の推進が、科学技術にとらわれない価値ある人類の未来を開くと訴えた。
 
その後、イボラ所長、アナ・ベレン・ガルシア・バレラ副所長、シャルマ博士、グーラー所長がディスカッションを行い、人間教育の可能性を確認。希望あふれる集いとなった。

  

修士課程「価値創造のための教育イノベーション」の詳細は、アルカラ大学の公式ホームページを参照。