戸田平和研究所のワークショップ 北京で「東アジアの平和維持」をテーマに

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画像 ワークショップの様子

戸田平和研究所などが主催したワークショップ。多角的な視点から東アジアの平和について議論した(7月30日、北京市内で)

 

戸田記念国際平和研究所(ケビン・クレメンツ所長)のワークショップが2024年7月29、30の両日、中国社会科学院日本研究所(楊伯江所長)との共催で中国・北京市内で開かれた。

戸田平和研究所が進めるプログラム「北東アジアの平和と安全保障」の一環。中国や日本、韓国、アメリカ、ヨーロッパ、モンゴルなどから30人以上の学識者が参加し、東アジアの長期にわたる平和維持を巡って意見を交わした。

これまで東アジアは経済を重視し、相互交流を強める中で長年、地域の平和が保たれてきたとの認識を共有。紛争の勃発は直接的被害だけでなく世界経済に計り知れない影響を及ぼすとし、回避への方途について考察がなされた。

地域の平和における中国やアメリカの役割、協調的安全保障の枠組みなどについても議論され、地域での対話や教育、信頼醸成に長期的に取り組む必要性に焦点が当てられたほか、ASEAN(東南アジア諸国連合)の多国間主義と合意形成による紛争解決の仕組みを学ぶべきであると強調された。

また、日中韓3カ国が、貿易やインフラ整備、人的交流など共通利益を増進しつつ、地域の平和維持に協働する重要性が確認された。初日には、中国社会科学院の趙志敏秘書長があいさつした。