このページの本文へ移動

本文ここから

台湾・創価美術館で「東京富士美術館浮世絵所蔵展」

公開日:

葛飾北斎はじめ著名な絵師の作品150点


「江戸から近代へ――東京富士美術館浮世絵所蔵展」(主催=創価美術館)が2025年3月29日、台湾・創価美術館(高雄文化会館内)で始まった(5月25日まで)。開幕式典には台湾・故宮博物院の蕭宗煌院長、高雄市の陳其邁市長、東京富士美術館(八王子市)の忍田理事長と清水館長らと共に、清水SGI(創価学会インタナショナル)副理事長ら台湾訪問団、台湾SGIの林釗理事長らが出席した。

  

創価美術館が併設する高雄文化会館で行われた浮世絵展の開幕式典。江戸時代から近代日本の浮世絵文化をたどることができる展示に、初日から多くの来場者でにぎわった(高雄市で)


東京富士美術館が誇る珠玉の浮世絵コレクションが海を越え、台湾へ。同展が始まった様子を多くの現地メディアが報じるなど、高い注目を集める。
 
台湾全土には美術館を併設する台湾SGIの会館が12カ所ある。その中でも最新鋭の機能を備える高雄文化会館が3年前に誕生。芸術活動の中心的な役割を果たす。
 
同会館でスタートした同展には、江戸の庶民の中で花開き、印象派などの画風にも影響を与えた浮世絵が150点並ぶ。
 
江戸時代から昭和初期にかけて活躍した16人の名だたる浮世絵師による人物画をはじめ、さまざまな角度から富士山を捉えた風景画などを展示。また、浮世絵の由来や発展の様子、制作過程なども解説する。
 
注目作品の一つは葛飾北斎の「冨嶽三十六景 凱風快晴」。背景の青空と、大胆に描かれた赤富士のコントラストが、見る人々を魅了する。
 
同展を通して、浮世絵の魅力を存分に堪能することができる。

  

開幕式典では、台湾SGIの林釗理事長があいさつ。東京富士美術館の清水館長は、文化の殿堂である創価美術館を舞台に、日本と台湾の友情を一層深める機会にと念願した。
 
高雄市の陳市長は、多くの子どもたちに美術教育を提供してきた台湾SGIの取り組みを称賛しながら、同展は一流の芸術に触れる貴重な経験になると述べた。
 
故宮博物院の蕭院長は、長年にわたり交流を深めてきた台湾SGIと東京富士美術館への敬意を表しつつ、今回の展示を通じて浮世絵文化を存分に楽しんでほしいと語った。

  

高雄文化会館の堂々たる外観。文化の大光を放ち、平和を築きゆく