広島池田平和記念会館

悲哀の地を「恒久平和の砦」へ

二葉山より、広島駅を撮影(広島市公文書館提供)

広島池田平和記念会館が立つ“東区光町一帯”は、戦時中、兵士が戦争に赴くための軍事訓練を受ける「広島東練兵場」でした。ここで調練された若い兵士が、アジア各国へ出兵し、戦争の惨禍が広がった悲哀の歴史をもつ地域です。

演習中の兵士たち(広島市公文書館提供)

この地に平和を発信する当会館が建設。この会館は「平和の城」「恒久平和の砦」であり、会館に集った人は、一人ももれなく“平和の戦士”として、日本中・世界中に“平和の種”をまいて欲しい、との“平和への願い”が込められています。

施設案内

1F 平和展示「“ヒロシマの心”と青年」展
「平和運動の原点」「SGI(創価学会インタナショナル)—世界に広がる平和の連帯」など4章で構成。創価の三代会長の平和闘争や広島青年部の平和運動の軌跡などを紹介しています。
入口付近には液晶テレビがあり、池田大作先生の長編詩や、被爆者らが「自分にとっての平和」などを語るシーンが胸に迫ります。パネルにはすべて英語訳を併記し、海外からの来館者にも「ヒロシマの心」を伝える内容になっています。
1F 「創価ライブラリー」
池田先生の著作をはじめ、海外で出版された書籍や絵本、絶版となった被爆証言集など、約1000点を所蔵。閲覧スペースで手にとってゆっくりと読むことができます。
2F 「核兵器なき世界への連帯—勇気と希望の選択」展
SGIがICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)の協力を得て制作しました。これまで世界各地で開催され、国内外で高い評価を得ています。
2F 絵画「ヒロシマの影」
2階の中国青年会館入口に展示されている絵画。ソ連対文連のポポワ議長(当時)より贈られ、作者はソ連国家賞を受賞し高い評価を受ける、B・ネメチェフ氏。日本から原爆の惨状を伝える資料を取り寄せ、6年間かけ、平和への思いを託して描き上げた作品です。
前庭 「モンゴメリー桜」
池田大作先生の提案で、原爆投下後に広島を訪れ復興に尽力したジョン・D・モンゴメリー博士(ハーバード大学名誉教授・アメリカ創価大学環太平洋平和文化研究センター初代所長)ご夫妻の尊き功績を称え、1991年3月、前庭に2本の八重桜が植樹されました。2本の桜は毎年春になると満開に咲き誇っています。

世界からの来館者

南アフリカ・人権闘争の詩人
オズワルド・ムチャーリ氏(1991年5月)
「戦争は組織化された暴力。その悲惨さを伝えるのは、言葉では足りません。戦争は人間の命の中に巣食う最も極悪な性質・魔性を呼び起こします。私は、平和のために人間精神の再生のために、全力で戦うことを誓います」
インド・人権の闘士
ニーラカンタ・ラダクリシュナン氏(1993年8月)
「真実の仏法の精神を世界中に広め、私たちの手で『ノー・モア・ヒロシマ』を世界中に訴えていきたい」
アメリカ・ジャズ音楽家
ハービー・ハンコック氏(2002年5月)
「世界平和を、私たちが生きているうちに実現するために、今日、ここ広島から、世界へ活動を広げていきます」
ブラジル・天文学者
ロナウド・モウラン博士(2005年5月)
「誤った思想や偏見は、“対話”によって必ず変えることができます。それは、音を立てて大袈裟に起こるものではなく、静かな波のように、それでいて確実に変革をもたらす力なのです」
ノルウェー・“平和学の父”
ヨハン・ガルトゥング氏(2010年8月)
「原爆投下は、人類最悪の犯罪です。また、核兵器保有を正当化する思想が、いかに人間にとって危ういものか。正義の戦争なんてありえません」

基本情報・アクセス

所在地
〒732-8508 
広島県広島市東区光町1丁目15番39号
電話番号
082-506-4111
平和・文化・教育